ユベラを飲む理由は?冷えや血流の悩みに使われる薬を解説

ユベラを飲む理由は?
冷えや血流の悩みに使われる薬を解説

しもやけに『ユベラ錠50mg』が処方されました。

ユベラは、以下の目的で使われる薬です。

  • ビタミンE欠乏症の予防・治療
  • 末梢循環障害(体のすみずみの血流が悪い状態)の改善
  • 過酸化脂質(体の中で酸化した脂質)の増加防止

ユベラ錠50mgには、1錠あたりトコフェロール酢酸エステル50mgが含まれています

ユベラ錠50mgはオンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

ユベラとは

ユベラは、以下の目的で使われる薬です。

  • ビタミンE欠乏症の予防・治療
  • 末梢循環障害(体のすみずみの血流が悪い状態)の改善
  • 過酸化脂質(体の中で酸化した脂質)の増加防止

ユベラ錠50mgには、1錠あたりトコフェロール酢酸エステル50mgが含まれています。

■ サプリとの違い

「ビタミン剤」と聞くとサプリメントのように感じるかもしれませんが、ユベラは違います。

👉 病気や症状の治療のために使う医療用医薬品です。

特に、

  • 血流が悪くて起こる症状
  • ビタミンE不足が関係する状態

で使われます。


ユベラの特徴

■ ビタミンEの歴史

ビタミンEは1922年に「不妊を防ぐ物質」として発見されました。
その後、1936年にα・β・γ-トコフェロールに分類されました。

日本では、

  • 1938年:小麦胚芽油から作られた製品が発売
  • 1951年:合成ビタミンEとしてユベラ錠が登場

現在のユベラ錠50mgは、名称変更を経て2005年に承認された製剤です。

■ 昔と今の違い

昔は「妊娠ビタミン」と呼ばれていましたが、
👉 現在は不妊治療の薬ではありません

現在の役割は、

  • ビタミンEの補充
  • 血流改善
  • 酸化ストレス(体のサビのようなダメージ)を抑える

といった働きをサポートすることです。


■ 作用のしくみ(できるだけわかりやすく)

ユベラの作用は完全には解明されていませんが、次のような働きが知られています。

  • 血管を広げて血流をよくする
  • 血小板の働きを抑えて血液をサラサラにする
  • 細胞膜を守る(細胞を傷つきにくくする)
  • 脂質の酸化を防ぐ(体のサビを防ぐ)

効能・効果

ユベラ錠50mgの効能・効果は、次の3つです。

① ビタミンE欠乏症の予防・治療

② 末梢循環障害

(体のすみずみの血流が悪い状態)

具体例:

  • 間歇性跛行症(歩くと足が痛くなり、休むと楽になる)
  • 動脈硬化症
  • 静脈血栓症
  • 血栓性静脈炎
  • 糖尿病性網膜症
  • 凍瘡(しもやけ)
  • 四肢冷感症(手足の冷え)

③ 過酸化脂質の増加防止


■ 重要な注意点

👉 ビタミンE欠乏症以外の目的では
1か月以上ダラダラ使うべきではないとされています。

「なんとなく続ける薬」ではありません。


有効性(有効性試験等)

■ ビタミンE欠乏症

ユベラの投与によって改善が確認されています。

ビタミンEが不足すると、

  • 神経障害
  • 筋肉がやせる(筋萎縮)
  • 赤血球が壊れやすくなる

といった問題が起こります。


■ 末梢循環障害

  • 間歇性跛行症に対して
    👉 二重盲検試験(公平に比較する試験)で有用性が確認
  • しもやけ・冷え
    👉 一般臨床試験で有用性が示されています

■ ポイントまとめ

ユベラは単なるビタミン補給ではなく、

👉 血流改善+ビタミン補充の両方に意味がある薬

と理解するとわかりやすいです。


用法・用量

通常、成人では

👉 1回50〜100mgを1日2〜3回服用

ユベラ錠50mgなら:

  • 1回1〜2錠
  • 1日2〜3回

が目安です。

※年齢や症状によって調整されます



使用できない方(禁忌)

現時点では、

👉 明確な禁忌(絶対に使ってはいけない人)は設定されていません


■ ただし注意が必要な人

  • 授乳中の方
    → 継続するか中止するか検討が必要
  • 小児
    → 臨床試験が行われていない

■ 受診の目安

  • 発疹
  • 強い胃腸症状

が出た場合は、

👉 自己判断せず医師・薬剤師へ相談しましょう


使い合わせに注意が必要な薬

添付文書上は、

  • 併用禁忌:なし
  • 併用注意:なし

つまり、

👉 特別に注意と明記された薬はありません


■ ただし実際は重要

  • サプリメント
  • 市販薬

との併用は見落としがちです。

👉 受診時には飲んでいるものをすべて伝えましょう


副作用と発生頻度

ユベラは比較的安全な薬ですが、副作用はあります。

■ 主な副作用

  • 便秘
  • 胃部不快感
  • 下痢
  • 発疹

■ 発生頻度

  • 便秘・胃部不快感:0.1〜5%未満
  • 下痢・発疹:0.1%未満

■ 実際のデータ

  • 総症例:3,586例
  • 副作用:32例(0.89%

主な内訳:

  • 便秘:0.20%
  • 胃部不快感:0.17%

■ 受診の目安

  • お腹の張り
  • 便秘・下痢
  • 胃の違和感
  • 発疹

👉 無理に続けず相談しましょう


まとめ

ユベラは、

  • ビタミンEを補う
  • 血流を改善する
  • 酸化ダメージを抑える

といった働きをもつ薬です。


■ 重要ポイント

  • 冷え・しもやけ・血流障害で使用される
  • 禁忌や併用注意はないが油断は禁物
  • 効果がないのに長期間使う薬ではない

参考文献・出典

PMDAの添付文書

✔インタビューフォーム

✔Kamimura M., Am J Clin Nutr. 1974

✔Steiner M. et al., J Clin Invest. 1976

✔Tappel A.L., Fed Proc. 1973

よくある質問(Q&A)


ユベラは他の同じ系統の薬と比べて何が強いの?

長く使われてきた実績があり、安全性や使い方の情報がしっかりしているのが強みです。
ただし、同じ成分の後発品(ジェネリック)とは効果に大きな差はなく、薬価もほぼ同じです。
👉「特別に強い薬」というより、安心して使いやすい定番薬です。

ユベラはいつからある薬?

  • 店頭薬:1951年発売
  • 医療用:1961年承認
  • 現在の「ユベラ錠50mg」:2005年承認

👉 かなり歴史の長い薬です。

1か月分の薬代はいくらくらい?

薬価:1錠 約6.3円

目安(30日分)

  • 少なめ:約380円
  • 多め:約1,100円

自己負担(3割):
👉 約110〜340円程度(薬代のみ)

※実際は調剤料などが加わり、もう少し高くなります

どのくらいで効く?どのくらい続く?

  • 血中濃度のピーク:約19時間後
  • ただしこれは「効果が出る時間」ではありません

👉 即効性の薬ではなく、続けて徐々に効くタイプです
👉 「何時間効く」とははっきり決まっていません

妊娠中でも使える?

👉 自己判断で使う薬ではありません

  • 大きな危険性は強く示されていない
  • ただし安全が完全に確立されているわけでもない

👉 必要な場合のみ医師判断で使用が基本です

授乳中でも使える?母乳に影響は?

👉 母乳には移行します

  • 使用するかは
    👉「治療の必要性」と「授乳のメリット」を比較して判断

👉 使う場合は医師と相談しながらが安全です

子どもにも使える?

👉 小児の臨床試験は行われていません

つまり
👉「安全性が十分に確認されている」とは言えない状態

👉 使用する場合は医師が個別に判断します
👉 家庭判断で使うのはNGです

ユベラの副作用は?

主に次の4つです

  • 便秘
  • 胃の不快感
  • 下痢
  • 発疹

👉 頻度は低めで比較的安全な薬ですが
症状が出たら無理せず相談しましょう

ユベラはどんな人に向いている薬?

手足の冷え

しもやけ

血流が悪い症状

ビタミンE不足

👉 こういった人に使われます

ただし
👉 「なんとなく健康のため」に長く飲む薬ではありません

この記事の監修者

原 達彦
原 達彦梅田北オンライン診療クリニック 院長
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。

【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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