便秘で酸化マグネシウム(マグミット)を出されたけど大丈夫?副作用や飲み合わせをチェック
便秘で酸化マグネシウム(マグミット)を
出されたけど大丈夫?
副作用や飲み合わせをチェック

便秘で『酸化マグネシウム』を処方されました。

古くからある便秘のお薬で、さらに胃酸を中和する作用もありますね。
マグミットは当院で処方可能です。
この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。
目次
酸化マグネシウム(マグミット)とは?
酸化マグネシウムは、**胃酸をやわらげる「制酸作用」**と、**便通を助ける「緩下作用」**の両方をもつ薬です。
古くから使われており、現在は「マグミット錠」など飲みやすく改良された形で広く使用されています。
特徴としくみ
✅ 胃酸を中和する(制酸作用)
胃の中で胃酸と反応し、酸をやわらげます。
- 二酸化炭素(ガス)を発生しないため、お腹が張りにくいのが特徴です。
✅ 自然な排便を助ける(緩下作用)
腸の中に水分を集めて、便を柔らかくし排便を促します。
- 刺激性の下剤と違い、おだやかに作用します。
✅ 尿路結石の予防にも
尿の性質を整えることで、シュウ酸カルシウム結石の予防に使われることもあります。
✅ 飲みやすい錠剤
口に含んで約6〜10秒で崩れるので、粉薬が苦手な方にも安心です。
効能・効果
- 胃酸過多や胃の不快感(胃・十二指腸潰瘍、胃炎など)
- 便秘症
- 尿路結石の予防(シュウ酸カルシウム結石)
有効性のしくみ
- 胃酸と反応して酸を中和 → 胃痛や不快感を軽減
- 腸内で水分を保持 → 自然な便通を促進
- シュウ酸とマグネシウムが結合 → シュウ酸の吸収を抑えて結石を防ぐ
用法・用量(一般的な目安)
| 使用目的 | 通常の服用量 |
|---|---|
| 制酸剤として | 1日0.5〜1.0g(数回に分けて) |
| 緩下剤として | 1日2g(食前・食後に3回、または就寝前) |
| 結石予防 | 1日0.2〜0.6g(コップ1杯の水と一緒に) |
※体格・年齢・腎機能により調整が必要です。
使用できない・注意が必要な方
以下の方は使用を避けるか、医師と相談が必要です:
- 高マグネシウム血症(血中マグネシウムが高い)
- 重い腎障害がある方
- 心機能障害がある方(特に徐脈の方)
- 下痢がある方
飲み合わせに注意が必要な薬
❗ 他の薬の吸収を妨げる可能性のある薬
- 抗生物質(テトラサイクリン、ミノサイクリン)
- キノロン系(シプロフロキサシンなど)
- 鉄剤、リセドロン酸、ジゴキシン など
→ 1〜2時間あけて服用するのが基本です。
❗ 副作用が出やすくなる薬
- 活性型ビタミンD製剤
- カルシウム剤、大量の牛乳
- 炭酸リチウム、リオシグアト など
❗ 酸化マグネシウムの効果が弱まる薬
- ファモチジン、PPI(プロトンポンプ阻害薬)
副作用とその頻度
▶ 重大な副作用(頻度不明)
高マグネシウム血症
以下のような症状があればすぐに受診してください。
- 吐き気、筋力低下、皮膚が赤くなる
- 意識がぼんやりする、呼吸が浅くなる
- 不整脈、脈が遅くなる など
▶ その他の副作用
- 下痢
- 血清マグネシウムの上昇
まとめ
酸化マグネシウム(マグミット)は、次のような用途で安心して使える薬です:
- 胃酸をおさえる(制酸作用)
- 自然に近い排便を促す(緩下作用)
- 尿路結石の予防にも対応
ただし、腎機能に不安のある方や高齢者では副作用に注意が必要です。
▶ 服用中は、定期的な血液検査や診察を受けるようにしましょう。
▶ 他の薬との飲み合わせもあるため、必ず医師や薬剤師に相談してください。薬剤師の指導に従って使用してください。
参考文献・出典
KEGG MEDICUS「酸化マグネシウム(D01167)」
各社のインタビューフォーム(マグミット製薬など)
よくある質問(Q&A)
-
マグミットは他の便秘薬とどう違うの?
-
自然に近い排便を促し、クセになりにくいのが特徴です。
マグミット(酸化マグネシウム)は「浸透圧性下剤」と呼ばれるタイプの便秘薬で、腸の中に水分を引き込んで便をやわらかくする働きがあります。
他の系統との比較:
分類 主な薬剤名 特徴 刺激性下剤 アローゼン、センノシド 腸を直接刺激し排便を促す。即効性があるが、腹痛・習慣性のリスクあり。 浸透圧性下剤(マグミット) 酸化マグネシウム **自然な排便を促し、腹痛が起こりにくい。**長期でも比較的使いやすい。 膨張性下剤 ポリカルボフィルCa(ポリフルなど) 腸内で膨らみ、便のかさを増やす。水分不足では逆に便秘を悪化させることも。 マグミットは特に刺激に弱い高齢者や慢性便秘の方に処方されやすい薬です。
そのため、お腹がゆるくなるのを繰り返す人や、慢性的な下痢型IBSに対して、原因にアプローチできる薬として評価されています。
また、1日1回の服用でOK、水なしでも飲めるOD錠(口腔内崩壊錠)もあるのが便利です。
-
マグミット(酸化マグネシウム)はいつから使われているの?
-
錠剤タイプの「マグミット錠」は2002年に発売されました。
酸化マグネシウムそのものは、日本薬局方の初版(明治時代)から記載されており、非常に古くから使われてきた成分です。
ただし、従来は粉薬(散剤)が中心で、錠剤タイプの「マグミット錠」が登場したのは2002年7月です。
その後、服用しやすさや錠剤の割れ対策の改良が重ねられ、2021年には製剤がリニューアルされました。
-
マグミットの1か月分の薬代はいくら?
-
マグミット錠は後発医薬品で、薬価も非常に安価です。
規格 薬価(1錠) 30日分の薬価(例) 自己負担額(3割負担) 250mg錠 5.9円 約177円(1日3錠×30日) 約53円 330mg錠 5.9円 約177円(1日3錠×30日) 約53円 ※実際の処方量・服用回数により変動します。
※診察料・処方料・調剤料は含みません。
-
妊娠中にマグミットは飲んでも大丈夫?
-
基本的には飲めますが、必ず医師の判断を仰ぎましょう。
酸化マグネシウムは、妊娠中の便秘にもよく処方される薬のひとつです。
- 妊娠中でも比較的安全性が高いとされています
- 刺激が少なく、子宮収縮のリスクがない
- 胎児への明確なリスク報告は今のところありません
ただし、
- 腎機能に問題がある方
- 便秘以外の症状がある方
などは、リスク評価が必要です。必ず産婦人科医に相談のうえで服用を検討しましょう。
-
授乳中にマグミットを飲んでも赤ちゃんに影響ない?
-
原則として使用可能です。母乳への移行も少ないと考えられています。
酸化マグネシウムは、非吸収性の薬剤で、血中移行が少ないことから、授乳中の使用も一般的です。
- 母乳への移行はごくわずか
- 赤ちゃんへの影響は報告されていません
- ただし、下痢が続くなどの副作用が出た場合は医師に相談を
授乳中の便秘はストレスがたまりやすいため、負担の少ない薬として処方されることが多い薬です。
-
子どもにもこの薬は使えるんですか?
-
小児にも使われますが、年齢・体重に応じて医師の調整が必要です。
酸化マグネシウムは、小児にも比較的安全に使用されます。ただし、
- 年齢や体重によって用量が調整される
- 飲み込みが難しい子どもには「細粒」が使われることもある
- 長期使用時はマグネシウム濃度の上昇に注意
医師の処方のもと、必ず定期的なチェックを受けながら使用することが推奨されます。
この記事の監修者

- 梅田北オンライン診療クリニック 院長
-
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会系病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。
【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
詳しいプロフィールはこちら
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