おりものが臭い・かゆいときに出る薬「フラジール腟錠」の使い方と注意点

おりものが臭い・かゆいときに出る薬
「フラジール腟錠」の使い方と注意点

匂いのあるおりものが増えて『フラジール膣錠』を使っています。

フラジール腟錠250mgは腟内で使うメトロニダゾール製剤で、

適応は

トリコモナス腟炎と細菌性腟症に適応があります。

このお薬はオンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

フラジール腟錠250mgとは

  • 販売名:フラジール腟錠250mg
  • 成分:メトロニダゾール 250mg(1錠中)

● 使い方

飲む薬ではなく、腟内に挿入して使う薬です。

「腟錠(ちつじょう)」と聞くと不安になる方もいますが、
👉 腟の中で溶けて効くように作られた薬(局所で作用する薬)です。


フラジール腟錠250mgの特徴

フラジール腟錠250mgは、1957年にフランスで開発された
抗トリコモナス薬(寄生虫を抑える薬)メトロニダゾールを、
腟内で使えるようにした製剤です。

● 日本での流れ

  • 1961年:日本で発売
  • 2013年:富士製薬工業が承継し販売

● 細菌性腟症への適応追加

学会からの要望を受けて検討され、

👉 有効性・安全性が医学的に認められている(=公知)と判断され、
2012年に適応追加されました。


● 製剤の特徴

  • 水分に触れると発泡して崩れる腟錠
  • 腟内で溶けて広がりやすい設計

● 体への影響

  • 腟内で局所的に作用
  • 血液や尿にはほとんど移行しない(=全身への影響が少ない)

効能・効果

フラジール腟錠250mgの効能・効果は以下の2つです。

  • トリコモナス腟炎
  • 細菌性腟症(ガードネラなどが原因)

● 症状は似ている

どちらも

  • おりもの増加
  • におい
  • かゆみ

などが出るため、

👉 見た目だけで区別するのは難しいです。

➡ 検査に基づいた診断が大切です。


有効性(有効性試験等)

● トリコモナス腟炎に対する効果

  • 治癒率:97.9%(325/332例)

👉 非常に高い効果が確認されています。


● 再発(再感染)について

  • 原虫再出現率:29.3%

👉 これは
再感染(もう一度うつること)の影響も含まれます。


● 再発を防ぐポイント(超重要)

トリコモナスは性行為でうつる感染症です。

👉 パートナーも一緒に治療することで再発率が低下(0〜5.4%)


● よくあるケース

「治ったのにまた症状が出た」

👉 再感染の可能性があるため、医師に相談しましょう。


用法・用量

病気によって使用期間が異なります。

● トリコモナス腟炎

  • 1日1回 1錠
  • 10〜14日間

● 細菌性腟症

  • 1日1回 1錠
  • 7〜10日間

使い方で特に大切な注意

● 基本ルール

  • 腟内にのみ使用(絶対に飲まない)

● よくある変化

発泡する薬なので、

👉 使用後に
おりものが増えたように感じることがある

※薬の影響のこともあります


● 迷いやすいポイント

  • いつ入れる?
  • 生理中は?
  • 途中でやめていい?

👉 必ず医師の指示を優先
👉 不安があれば遠慮なく確認


使用できない方(禁忌)

次の方は使用できません。

  • 過敏症(アレルギー)の既往がある方
    (=以前にこの薬でかぶれ・発疹などが出た)

● 妊娠・授乳

禁止ではありませんが注意が必要です。

  • 妊婦:必要性が高い場合のみ使用
  • 授乳:継続するか中止するか検討

👉 必ず医師に申告


使い合わせに注意が必要な薬

フラジール腟錠は

👉 全身にほとんど移行しないため、飲み薬ほど相互作用は出にくい


● ただし要注意なケース

  • 他の腟内薬を使っている
  • 薬の種類が多い
  • 過去に腟薬でトラブルあり

● 受診時のコツ

👉 お薬手帳・写真があるとスムーズ


副作用と発生頻度

● 再評価での副作用(頻度)

  • 全体:2.2%

内訳:

  • かゆみ:1.1%
  • 腟壁充血:0.4%
  • 局所刺激:0.7%

その他、起こりうる副作用

  • かゆみ・赤み
  • 刺激感
  • カンジダ(真菌:カビの一種)の出現

👉 カンジダ
(白いポロポロしたおりもの・強いかゆみが特徴)


受診の目安(我慢しないでOK)

以下の場合は中断して相談:

  • 強いかゆみ・ヒリヒリ
  • 赤みや痛みが広がる
  • カンジダが疑われる
  • 治らない・すぐ再発する

まとめ

副作用
👉 主に局所症状(かゆみ・刺激)相談ください。

フラジール腟錠250mgは腟内で使うメトロニダゾール製剤

適応は

トリコモナス腟炎

細菌性腟症

トリコモナス腟炎では
👉 治癒率97.9%

使い方
👉 1日1回1錠を腟内へ



参考文献・出典

日本産科婦人科学会 ガイドライン 厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き」 医薬品添付文書(公式) KEGG DRUG(医薬品データベース)

よくある質問(Q&A)


フラジール腟錠って、他の腟の薬と何が違うの?

フラジール腟錠は、トリコモナス(寄生虫)と嫌気性菌の両方に効くのが特徴です。

  • 抗真菌薬(カンジダ用):カビに効くが細菌には弱い
  • 抗菌薬(一般細菌):細菌には効くがトリコモナスには効かない

👉 フラジールは
「トリコモナス+細菌性腟症」の両方に対応できる点が強みです。

この薬はいつからあるの?古い薬?

有効成分メトロニダゾールは1957年にフランスで開発されています。

👉 長年使われている薬で、
効果や安全性のデータが豊富にあるのがメリットです。

1ヶ月使うといくらくらいかかるの?

フラジール腟錠は通常7〜14日使用ですが、参考として30日換算すると:

  • 薬価(目安):約50〜100円/日
  • 30日分:約1,500〜3,000円

👉 自己負担(3割負担の場合)
約500〜1,000円前後

※実際は処方日数が短いことが多いです

効果はどのくらいで出る?どのくらい続く?

  • 効果発現:数日以内に症状が軽くなることが多い
  • 持続:使用中は効果が続く

👉 ただし
途中でやめると再発しやすいため、
症状が良くなっても最後まで使い切ることが重要です。

妊娠中でも使える?

妊娠初期:原則は慎重(必要な場合のみ使用)

妊娠中期以降:医師判断で使用されることあり

👉 ポイント

  • 胎盤を通過する(赤ちゃんに移行する)
  • ただし必要性が高ければ使用されることもある

自己判断で使わず、必ず医師に相談使用はNGです。

授乳中でも使える?

  • 母乳に移行することが知られています

👉 そのため

  • 一時的に授乳を控える
  • または継続するか医師と相談

赤ちゃんへの影響を考えて個別判断が必要

子どもにも使える薬?

フラジール腟錠は
👉 小児での使用データは十分ではありません

  • 小児への routine使用は一般的ではない
  • 医師が必要と判断した場合のみ使用

必ず医療機関で判断される薬です

パートナーも治療したほうがいい?

👉 トリコモナスの場合は特に重要です。

  • 性行為で感染するため
  • 片方だけ治療 → 再感染の原因

同時治療で再発リスクを大きく減らせます

この記事の監修者

原 達彦
原 達彦梅田北オンライン診療クリニック 院長
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。

【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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