クラリス(クラリスロマイシン)とは?何に効く抗生物質?副作用・飲み合わせ注意をわかりやすく解説

クラリス(クラリスロマイシン)とは?何に効く抗生物質?
副作用・飲み合わせ注意をわかりやすく解説

抗菌薬の『クラリス』が処方されました。

クラリスロマイシンは、

呼吸器感染症などの一般感染症、非結核性抗酸菌症(MAC症など)、ピロリ菌除菌で使われる

マクロライド系抗生物質です。必要な場合のみ、オンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

「クラリスロマイシン」とは

クラリスロマイシンは、細菌をやっつけるための抗菌薬(抗生物質)です。
分類としては、マクロライド系抗生物質にあたります。

商品名では、先発品として 「クラリス」「クラリシッド」 があり、そのほか多くの後発品(ジェネリック)も使われています。

この薬は、細菌が増えるために必要なたんぱく質作りを止めることで、感染症を治します。
もう少し専門的にいうと、細菌のリボソームに作用して、たんぱく質合成を妨げる薬です。


「クラリスロマイシン」の特徴

クラリスロマイシンは、もともと使われていたエリスロマイシンを改良して作られた薬です。
具体的には、エリスロマイシンの一部を調整することで、酸(胃酸)に対して分解されにくくなったのが特徴です。日本では1991年に承認されています。

患者さん目線で押さえたい特徴は、主に次のとおりです。

組織や体液に届きやすい

血液の中だけでなく、感染が起きている組織や分泌物にも届きやすい薬です。
そのため、呼吸器などの感染症で使われることがあります。

1日2回で使われることが多い

病気によって違いはありますが、一般的には1日2回で処方されることが多い薬です。

子ども向けの剤形もある

成人用の錠剤だけでなく、小児用50mg錠小児用ドライシロップもあります。
子どもにも使いやすいように工夫されています。

ドライシロップは酸性飲料で苦くなることがある

小児用ドライシロップは、苦味を抑える工夫がされています。
ただし、オレンジジュースやスポーツ飲料など酸性の飲み物で飲むと、苦味が出ることがあります。
そのため、酸性飲料での服用は避けるのが望ましいです。



効能・効果

クラリスロマイシンは、主に次のような場面で使われます。
なお、処方の目的によって飲み方や量は変わります。

1)一般感染症(いわゆる細菌感染)

たとえば、次のような病気です。

  • 咽頭・喉頭炎
  • 扁桃炎
  • 急性気管支炎
  • 肺炎
  • 肺膿瘍
  • 慢性呼吸器病変の二次感染
  • 中耳炎
  • 副鼻腔炎
  • 皮膚感染症
  • 手術創などの二次感染
  • 歯周組織炎
  • 顎炎 など

2)非結核性抗酸菌症(成人用)

マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む、非結核性抗酸菌症に使われます。

3)ヘリコバクター・ピロリ感染症(成人用)

たとえば、次のような場合です。

  • 胃潰瘍
  • 十二指腸潰瘍
  • 胃MALTリンパ腫
  • 免疫性血小板減少症
    ※ガイドラインなどを参考に適応を判断します
  • 早期胃がんの内視鏡治療後の胃における感染症
  • ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

有効性(有効性試験など)

呼吸器感染症などでの有効性

クラリスロマイシンは、体の組織に届きやすい性質があり、急性・慢性の呼吸器感染症などで有効性が確認されています。

ヘリコバクター・ピロリ感染症(除菌)での有効性

ピロリ菌の除菌では、クラリスロマイシンを単独で使うのではなく、通常は
「クラリスロマイシン+アモキシシリン+胃酸を抑える薬(PPIなど)」
3剤併用で使います。

資料にある国内外の臨床試験では、たとえば次のような除菌率が報告されています。

胃潰瘍

約87〜89%
(例:87.5%=84/96、89.2%=83/93)

十二指腸潰瘍

約84〜91%
(例:91.1%=82/90、83.7%=82/98)

海外試験

海外の試験でも、おおむね80〜90%台の成績が報告されています。
ただし、試験ごとに投与日数や用量が異なるため、数字には幅があります。

※抗菌薬は、**耐性菌(薬が効きにくくなった菌)**の影響で効き目が変わることがあります。
そのため医師は、病状、これまでの治療歴、検査結果などを見ながら処方を判断します。


用法・用量(飲み方)

目的となる病気によって、飲む量・回数・期間は変わります。
自己判断で増やしたり減らしたりせず、処方どおりに飲んでください。

ここでは、代表的な基本の飲み方を紹介します。

一般感染症(成人)

通常、成人は
1日400mg(力価)を2回に分けて飲みます。

年齢や症状によって、量が調整されることがあります。

非結核性抗酸菌症(成人)

通常、成人は
1日800mg(力価)を2回に分けて飲みます。

この病気では、長期間の治療になることがあります。
病型によっては、菌が出なくなったことを確認した後も1年以上の継続が望ましいとされています。

ヘリコバクター・ピロリ感染症(成人)

通常は、次の3剤を同時に飲みます。

  • クラリスロマイシン:1回200mg(力価)
  • アモキシシリン水和物:1回750mg(力価)
  • プロトンポンプ阻害薬(PPI)またはボノプラザン等

これを1日2回、7日間飲みます。

なお、クラリスロマイシンは必要に応じて増量されることがありますが、
上限は1回400mgを1日2回です。


飲むときの注意(大事なポイント)

決められた日数をきちんと飲み切る

症状がよくなったからといって途中でやめると、再発したり、**耐性菌(薬が効きにくい菌)**が出やすくなったりすることがあります。

ドライシロップは酸性飲料を避ける

小児用ドライシロップは、酸性飲料で飲むと苦味が出ることがあるため、できるだけ避けてください。


使用できない方(禁忌)

次のいずれかに当てはまる方は、原則としてクラリスロマイシンを使用できません。

1)クラリスロマイシンに過敏症(アレルギー)の既往がある方

2)特定の薬を服用中の方(併用禁忌)

クラリスロマイシンは、主にCYP3Aという薬の代謝に関わる仕組みに影響するため、一緒に飲むと危険な薬が複数あります。

資料にある主な併用禁忌薬は、次のとおりです。

  • ピモジド
  • エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン)
  • ジヒドロエルゴタミン
  • スボレキサント
  • ダリドレキサント
  • ボルノレキサント
  • ロミタピド
  • タダラフィル(アドシルカ)
  • チカグレロル
  • イブルチニブ
  • イバブラジン
  • ベネトクラクス(特定疾患の用量漸増期)
  • ルラシドン
  • アナモレリン
  • フィネレノン
  • イサブコナゾニウム
  • ボクロスポリン
  • マバカムテン

3)肝臓または腎臓に障害があり、コルヒチンを服用中の方

「肝機能障害または腎機能障害がある方」+「コルヒチン服用中」 は禁忌です。

※禁忌薬は多く、患者さん自身で判断するのは危険です。
受診時には必ず、お薬手帳や服用中の薬の一覧を見せてください。


使い合わせに注意が必要な薬(相互作用)

クラリスロマイシンは、CYP3AP-糖蛋白(P-gp)に影響します。
そのため、一緒に飲む薬の血中濃度が上がって副作用が出やすくなる
ことがあります。
反対に、相手の薬の影響でクラリスロマイシンの効き方が弱くなることもあります。

代表的な注意薬は次のとおりです。

血中濃度が上がりやすく、注意が必要な薬

  • ジゴキシン
    (吐き気、不整脈などに注意)
  • スルホニル尿素系の糖尿病薬
    (低血糖に注意)
  • カルバマゼピン
  • テオフィリン/アミノフィリン
  • シクロスポリン
  • タクロリムス
  • エベロリムス
  • アトルバスタチン
  • シンバスタチン
  • ロバスタチン
    (横紋筋融解症のリスク)
  • コルヒチン
    (腹痛、下痢、発熱、筋肉痛、血球減少などの中毒症状に注意)
  • 睡眠薬・抗不安薬
    (トリアゾラム、ミダゾラムなど)
  • 抗精神病薬
    (クエチアピン、アリピプラゾール、ブロナンセリンなど)
  • ワルファリン
  • 一部の抗凝固薬
    (アピキサバン、リバーロキサバン、ダビガトラン、エドキサバンなど)
  • イトラコナゾール
  • HIVプロテアーゼ阻害薬
    (リトナビルなど)

クラリスロマイシンの効き方に影響する薬

  • リファンピシンなど
    (クラリスロマイシンの作用が弱くなる可能性)
  • 天然ケイ酸アルミニウム
    (吸収が低下する報告あり)

ポイント

「普段飲んでいる薬だから大丈夫」と自己判断するのは危険です。
受診時・薬局で必ず申告してください。
必要に応じて、医師や薬剤師が用量調整をしたり、血液検査や心電図などで確認したりします。


副作用と発生頻度

比較的よくみられる副作用(多くは軽症〜中等症)

クラリスロマイシンでは、下痢や吐き気などの消化器症状が比較的よくみられます。
ただし、副作用の出方は使う目的によって少し違います。

ピロリ除菌(3剤併用)の場合

  • 下痢:15.5%
  • 軟便:13.5%
  • 味覚異常
  • 腹痛
  • 腹部膨満感
  • 口内炎
  • 便秘
  • 吐き気 など

一般感染症の場合

  • 発疹(0.1〜5%未満)
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 下痢 など

非結核性抗酸菌症の場合

  • 下痢(5〜10%未満)
  • 吐き気
  • 食欲不振
  • 腹痛
  • 嘔吐(1〜5%未満)
  • 発疹(1〜5%未満) など

まれだが重い副作用(早めの受診が必要)

頻度は「不明」とされているものもありますが、重症化する可能性があるため、次のような症状があればすぐに相談・受診してください。

アレルギー反応

  • ショック
  • アナフィラキシー
    (息苦しさ、じんましん、顔や喉の腫れ など)

心臓への影響

  • QT延長
  • 重い不整脈
    (Torsade de pointes=命に関わることがある特殊な不整脈 など)
    症状:動悸、めまい、失神 など

肝臓への影響

  • 劇症肝炎
  • 肝不全
  • 黄疸
    症状:皮膚や白目が黄色い、尿の色が濃い、強いだるさ など

血液への影響

  • 血小板減少
  • 汎血球減少(赤血球・白血球・血小板がまとめて減ること)
  • 無顆粒球症(感染と戦う白血球が大きく減ること)
    症状:発熱、のどの痛み、出血しやすい など

重い皮膚障害

  • Stevens-Johnson症候群(SJS)
  • 中毒性表皮壊死融解症(TEN)
  • 多形紅斑
    症状:広がる発疹、水ぶくれ、目や口のただれ など

肺への影響

  • 間質性肺炎
    症状:息切れ、咳、発熱 など

腸への影響

  • 偽膜性大腸炎
  • 出血性大腸炎
    症状:強い腹痛、ひどい下痢、血便 など

筋肉や腎臓への影響

  • 横紋筋融解症
    (筋肉が強く壊れる副作用)
    症状:筋肉痛、脱力、赤褐色の尿 など
  • 急性腎障害
    症状:尿量低下、むくみ など

そのほか

  • 痙攣
  • IgA血管炎
  • 薬剤性過敏症症候群
    (発疹、発熱、肝機能障害、リンパ節の腫れなどを伴う重いアレルギー反応)

まとめ

クラリスロマイシンは、呼吸器感染症などの一般感染症、非結核性抗酸菌症(MAC症など)、ピロリ菌除菌で使われるマクロライド系抗生物質です。

もともとの薬であるエリスロマイシンを改良し、胃酸に強く、組織へ届きやすい特徴があります。

1日2回で処方されることが多い一方で、病気によって飲む量や期間は大きく異なります。そのため、自己判断で飲み方を変えないことが大切です。

また、併用禁忌・併用注意の薬が多いのも重要なポイントです。
必ずお薬手帳を提示し、自己判断で飲み合わせを決めないようにしてください。

副作用は、下痢などの消化器症状が比較的多くみられます。まれではありますが、重い副作用が起こることもあるため、いつもと違う症状が出たときは早めに受診しましょう。

もし、
「これって副作用?」
「この薬と一緒に飲んでいい?」
と不安があれば、次回受診時にお薬手帳を持参してください。
当院でも、安全性を確認しながらわかりやすくご説明できます。


が起こることもあるため、気になる症状があれば早めに受診してください。

参考文献・出典

1)クラリスロマイシン関連

  • 各製剤の添付文書
  • インタビューフォーム(IF):開発経緯・薬物動態・臨床成績が詳しくまとめられた文書

2)抗菌薬全般・感染症治療

  • 抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(厚生労働省)
    外来編・入院編があり、呼吸器感染症などでクラリスロマイシンが登場します。
  • JAID/JSC感染症治療ガイドライン 呼吸器感染症 など

3)ピロリ菌・非結核性抗酸菌症

非結核性抗酸菌症診断・治療ガイドライン(日本呼吸器学会など)

ヘリコバクター・ピロリ感染症の診療ガイドライン

よくある質問(Q&A)


この薬の同じ系統の既製薬品に対する強みは?

クラリスロマイシンのわかりやすい強みは、①胃酸で壊れにくいよう改良されていること、②組織へ届きやすいこと、③適応の幅が広いことです。もともとの同系統薬エリスロマイシンを改良して作られており、酸に対する安定性が高められています。さらに、呼吸器などの組織や分泌物へ移行しやすいことがインタビューフォームに記載されています。

同じマクロライド系でも、たとえばアジスロマイシンは「1日1回・短期間」で使いやすい場面がある一方、クラリスロマイシンはピロリ菌除菌や非結核性抗酸菌症(MAC症を含む)まで適応があるのが特徴です。さらに、成人用200mg錠だけでなく、小児用50mg錠やドライシロップがそろっているため、年齢や治療目的に合わせやすい薬です。

先発薬(クラリス錠)はいつから使われている薬ですか?

日本ではかなり歴史のある薬です。

  • 製造販売承認:1991年3月29日
  • 薬価収載:1991年5月24日
  • 発売開始:1991年6月24日

つまり、30年以上前から使われている「実績の長い抗生物質」です。

1か月(30日)処方時の薬価・実際の目安価格(自己負担額含む)

成人でよく使う200mg錠を1回1錠、1日2回とすると、30日で60錠です。現在の薬価は1錠25.3円なので、薬剤料の目安は1,518円です。自己負担の目安は、3割負担で約460円、1割負担で約150円です。

ただし、これは薬そのものの価格だけの目安です。実際の支払いには、診察料・処方料・調剤料・薬学管理料などが加わるため、窓口負担はこれより高くなることが一般的です。ピロリ菌治療や小児量、ジェネリックの種類によっても変わります。

効き始めるまでどのくらい?効果はどれくらい続きますか?

添付文書・インタビューフォームには「何分で効き始める」といった患者向けの明確な表現はありませんが、薬物動態では服用後およそ2時間前後で血中濃度のピーク(Tmax)に達しています。一般感染症で使うイメージとしては、飲んですぐというより、数時間かけて体に吸収される薬と考えるとわかりやすいです。これは「作用発現時間」を直接示すものではなく、血中濃度推移からの推定です。

持続時間の目安としては、半減期(薬の量が半分になる時間)がおよそ4〜5時間台で、だからこそ通常は1日2回で処方されます。症状の改善を実感するまでの時間は感染症の種類によって違い、服用後すぐではなく1〜数日かけて改善が見えてくることが多いです。

妊娠中の使用(使用の可否、リスク、注意点)

妊娠中は、「絶対に使えない薬」ではありませんが、必要性が高いと判断された場合に限って使う、という位置づけです。添付文書では、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与とされています。

注意点として、動物実験では高用量で胎児毒性が報告されています。具体的には、ラットで心血管系異常、マウスで口蓋裂、サルで低体重胎児などが記載されています。そのため、妊娠中や妊娠の可能性がある場合は、自己判断で飲まず、妊娠週数や感染症の重さを含めて医師に必ず伝えることが大切です。

授乳中の使用(母乳への移行、使用の可否と注意点)

授乳中は、母乳へ移行することが報告されているため、治療の必要性と母乳栄養のメリットを考えたうえで、授乳を続けるか中止するかを検討する薬です。添付文書でも、治療上の有益性と母乳栄養の有益性を考慮して判断するよう記載されています。

つまり、授乳中でもケースによっては使用されますが、赤ちゃんの月齢、全身状態、母側の感染症の重さによって判断が変わります。服用前には、授乳中であることを必ず医師・薬剤師に伝えるのが安全です。

子どもへの使用可否と注意点

子どもには使用可能です。実際に、小児用50mg錠ドライシロップ10%小児用が用意されています。したがって、「子どもには使えない薬」ではありません。

注意点は、低出生体重児や新生児を対象にした臨床試験は実施されていないこと、そして酸性飲料でドライシロップを飲むと苦味が出ることがある点です。オレンジジュースやスポーツ飲料ではなく、水などで飲ませるほうが無難です。量は年齢よりも体重や病気の種類で決まるため、必ず処方どおりに使ってください。

この薬の同じ系統の薬(マクロライド)と比べて、飲み合わせで注意が必要ですか?

マクロライドの中でも「飲み合わせに特に注意が必要なタイプ」です。

  • クラリスロマイシンはCYP3Aという代謝酵素と、P-糖蛋白(P-gp)という
    薬の排出に関わる仕組みを強く抑える性質があります。
  • その結果、「一緒に飲むと危険」な薬(併用禁忌)や
    「慎重に量を調整すべき」薬が多いのが特徴です。

例えば

  • 一部の睡眠薬・抗不安薬
  • 一部の抗不整脈薬・抗精神病薬
  • 一部のコレステロール薬(スタチン)
  • ワルファリンや一部の血液をさらさらにする薬
  • コルヒチン など

これらはクラリスロマイシンと一緒に飲むと血中濃度が上がり、
不整脈や横紋筋融解症、出血などのリスクが高まることがあります。

必ず、お薬手帳を出して「全部見てもらう」習慣をつけてください。

お酒と一緒に飲んでも大丈夫ですか?

「少量の飲酒が絶対禁忌」という薬ではありませんが、おすすめはできません。

理由

  • クラリスロマイシン自体が肝臓で代謝される薬であり、
    まれに重い肝障害(劇症肝炎・肝不全など)が報告されています。
  • アルコールも肝臓に負担をかけるため、
    両方が重なると肝機能障害のリスクが理論上高まります。

実際のところ

  • 少量の飲酒で問題が起こらないケースも多いですが、
    「治療中はなるべく控える」が安全側の考え方です。
  • 特に、もともと肝機能が悪い方、多量飲酒の習慣がある方は
    禁酒しておいたほうが安心です。

長く飲み続けても大丈夫ですか?(耐性菌が心配です)

「医師の指示通りに、必要な期間だけ飲む」が一番大事です。

  • クラリスロマイシンは、長年の使用により
    一部の菌(肺炎球菌・ピロリ菌など)で耐性化が問題になっています。
  • そのため、国の「抗微生物薬適正使用の手引き」などでも、
    「本当に必要なときに」「必要な期間だけ」使うことが推奨されています。

ポイント

  • 自己判断で
    「少し症状が良くなったからやめる」 → 再発・耐性菌の原因
    「家に余っているからまた飲む」 → 適応外使用・耐性菌の原因
  • 特に非結核性抗酸菌症などでは「1年以上の長期投与」が前提になることもあり、
    その場合は定期的な血液検査・心電図などで安全性を確認しながら続けます。

この記事の監修者

原 達彦
原 達彦梅田北オンライン診療クリニック 院長
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。

【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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