目のかゆみ、充血、涙が止まらない…そんなときのアレジオンLXってどんな薬?

目のかゆみ、充血、涙が止まらない…
そんなときのアレジオンLXってどんな薬?

花粉症で『アレジオンLX』を使っています。

アレジオンLXは目のかゆみの主な原因物質「ヒスタミン」に作用し、

ヒスタミンH1受容体をブロックして、かゆみ・充血を防ぎます。

1日2回の点眼でも十分な効果が期待できるとされています。

アレジオンLXはオンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

アレジオンLX点眼液とは?


  • 薬の名前(一般名):エピナスチン塩酸えんさん
  • 薬の種類:抗アレルギー点眼薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)
  • 対象となる症状:目のかゆみ、充血など
  • 名前の由来:「アレジオン」は「病変(=lesion)を無くす(=A)」という意味、「LX」は"Lasting extend"の略で長く効く=持続性を表しています。

特徴:続けやすく、かゆみにしっかり効く点眼薬

① ヒスタミンを抑える

目のかゆみの主な原因物質「ヒスタミン」に作用し、ヒスタミンH1受容体をブロックして、かゆみ・充血を防ぎます。

② アレルギー反応そのものを抑える

アレルギー反応の引き金となる肥満細胞からのヒスタミン放出も防ぎます。
症状が出る前の「アレルギー体質」そのものにもアプローチする働きです。

③ 全身への影響は少ない

反復点眼試験では、血液中の薬の量がごくわずか(定量下限未満)だったという報告があります。
つまり、目に作用しつつ、体への負担は少ないと考えられています。


効能・効果

アレルギー性結膜炎の治療に使われます。
(花粉症による目のかゆみや、ハウスダストなど通年性アレルギーの目の症状も含みます)


有効性のエビデンス(試験結果からわかること)

● 試験①:プラセボ(偽薬)との比較

症状のない時期に点眼後、スギ花粉を点眼して誘発試験を行った結果:

  • かゆみスコア:アレジオン 0.4 ± 0.6、プラセボ 2.0 ± 0.7
  • 充血スコア:アレジオン 2.5 ± 1.4、プラセボ 4.2 ± 1.2

➡ 数字の意味:アレジオンを使った方が明らかに症状が軽かったということ。

● 試験②:0.05%製剤との比較(非劣性=劣らない)

  • 0.1%製剤(今回の薬):1日2回点眼
  • 0.05%製剤:1日4回点眼

結果:かゆみに対して0.1%は0.05%と比べて劣らない(=非劣性)と評価。
つまり、「回数を減らしても効果はしっかり」という狙いが証明されています。

● 試験③:日常生活での使用(8週間)

実際の生活環境下で、1日2回、8週間使用した試験では、
かゆみや充血のスコアが時間とともに改善。副作用は眼の充血(1人/121人)のみ。


使い方とポイント

基本の使い方

  • 1回1滴、1日2回(朝・夕)点眼

効果を引き出すためのコツ

  • 容器の先が目やまぶたに触れないようにする
  • 点眼後は1〜5分目を閉じる
  • 涙の通り道(目頭)を軽く押さえると、薬が流れにくくなる
  • 皮膚に液がついたらすぐに拭き取る
  • 他の点眼薬を使う場合は5分以上あける

注意点:効かないときは続けない

効果が感じられない場合は、なんとなく続けず、医師に相談を。
「本当にアレルギー性結膜炎か?」「別の病気かも?」といった見直しが必要なこともあります。


使用できない方(禁忌)

  • 過去にこの薬や類似成分でアレルギー反応を起こした方

例:強い赤み・腫れ・かゆみ・かぶれ など
➡ 心当たりがあれば、必ず医師・薬剤師に伝えてください。


他の薬との使い合わせ(相互作用)

  • この薬は「点眼薬」で、全身に入る量はごく少ないとされますが、
    念のため、内服薬やサプリの内容も医師に伝えておくと安心です。
  • 他の目薬を使う場合は、5分以上の間隔をあけてください。

副作用とその頻度

比較的まれ(0.1〜1%未満)

  • 結膜充血(目の赤み)

頻度不明(起こることがある)

  • 眼の刺激感
  • 眼の異物感
  • まぶしく感じる(羞明 しゅうめい)
  • まぶたの炎症(眼瞼炎 がんけんえん)
  • 眼の痛み
  • 涙が出る(流涙 りゅうるい)
  • 点状角膜炎(角膜に小さな傷)
  • 目のかゆみ
  • 目やに(眼脂 がんし)

受診の目安

以下のような場合は、自己判断で続けず受診をおすすめします。

  • 赤みや痛みが強い、急に悪化した
  • 視界がかすむ・見え方が変わった
  • 点眼のたびに強くしみる
  • 皮膚の腫れ、全身のかゆみ(アレルギーの可能性)

まとめ

副作用はまれですが、違和感があるときは早めに相談しましょう。た最適な治療の提案が可能になります。

アレジオンLX点眼液0.1%は、アレルギー性結膜炎の目のかゆみや充血に使われる点眼薬です。

有効成分エピナスチン塩酸えんさんは、ヒスタミンの働きを抑えつつ、アレルギー反応を起こりにくくする作用もあります。

1日2回の点眼で、症状をやわらげる効果が期待でき、試験でもその有効性が示されています。

効かないときは無理せず医師に相談を。

参考文献・出典

PMDA(医薬品医療機器総合機構)添付文書検索
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/

KEGG DRUGデータベース(薬理・構造情報)
https://www.genome.jp/db/kegg/drug/D01713

国内臨床試験報告書・薬価収載資料(厚労省資料など)

【参考論文例】:
Kishimoto W et al., Res Commun Mol Pathol Pharmacol., 1997 —
エピナスチンの作用メカニズムに関する報告

よくある質問(Q&A)

この薬の同じ系統の既製薬に対する強みは?

1日2回で効果が長く続くのが強みです。

他の抗アレルギー点眼薬(例:アレジオン0.05%、パタノール、リボスチンなど)は1日4回必要なこともあります。
アレジオンLX点眼液0.1%は、成分濃度を上げて持続性を高めており、1日2回の点眼でも十分な効果が期待できるとされています。
また、ヒスタミンをブロックする作用に加えて、アレルギー反応そのものを起こりにくくする作用もある点が他薬との違いです。

先発薬(アレジオン点眼液)の発売年は?

アレジオン点眼液0.05%は2013年に承認・発売されました。
その後、持続性を高めた「アレジオンLX点眼液0.1%」が登場しています(承認:2019年)。

1か月(30日)処方された場合の薬価と自己負担の目安は?

アレジオンLX点眼液0.1%の薬価は493円/mLです。
通常処方では1本5mL × 2本=10mL分が30日分の目安です。

  • 薬価計:4,930円(10mL)
  • 3割負担:約1,480円(+調剤料など)
  • 1割負担(高齢者など):約490円

※実際は薬局によって若干の差があります。点眼薬は冷蔵保存指導などがあると管理料が追加される場合もあります。

この薬の作用発現時間と持続時間は?

作用の出はじめ(発現時間):点眼後 30分〜1時間以内 に効果が出るとされています。

持続時間8〜12時間程度 持続すると考えられており、1日2回の点眼で効果を保てます。

妊娠中でもこの薬は使える?

慎重に検討する必要があります。

  • 妊娠前〜妊娠初期の動物試験で「受胎率の低下」、中期で「胎児への影響(致死作用)」が高用量で認められたというデータがあります。
  • 人での安全性は確立されていません。
  • 医師が「治療上の有益性が危険性を上回る」と判断した場合のみ使用可能です。

→妊娠中の使用は、必ず医師に相談の上で判断してください。

授乳中でも使える?母乳への影響は?

授乳中も注意が必要ですが、医師の判断で使用されることはあります。

  • 点眼薬は全身に回る量が非常に少ないため、母乳への移行はごくわずかと考えられます
  • ただし、念のため授乳直後に点眼する点眼後はしばらく授乳を避けるなどの配慮がとられることもあります。

→授乳中でも使用できることはありますが、必ず医師・薬剤師に相談しましょう。

子どもにも使える薬ですか?

12歳未満の子どもへの使用は、正式な試験データがありません。

  • 添付文書上、「12歳未満の小児に対する臨床試験は実施されていない」と記載されています。
  • 医師が必要と判断して処方することはありますが、使用は慎重に判断されます。

→子どもに使用する場合は、必ず医師の判断が必要です。

この記事の監修者

原 達彦
原 達彦梅田北オンライン診療クリニック 院長
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。

【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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