ナパゲルンは五十肩や筋肉痛に使える?効果・塗り方・副作用まとめ

ナパゲルンは五十肩や筋肉痛に使える?
効果・塗り方・副作用まとめ?

肩こりがあり『ナパゲルン』を使っています。

ナパゲルンは、フェルビナクという成分を使った痛み止めの塗り薬です。

有効成分としてフェルビナク(Felbinac)を含む

非ステロイド性抗炎症薬(エヌセーズ)となっています。

ナパゲルンはオンラインで処方することができます。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。



ナパゲルンとは

ナパゲルンは、有効成分としてフェルビナク(Felbinac)を含む
非ステロイド性抗炎症薬(エヌセーズ)の塗り薬です。

種類

  • ナパゲルン軟膏3%
     … ゲル状で透明、ひんやりした塗り心地。
  • ナパゲルンクリーム3%
     … 白い無臭のクリーム。エタノールや香料を含まず、刺激が少ない。
  • ナパゲルンローション3%
     … サラッとした液体。先端が曲がった容器で塗りやすい。

主な使用対象

  • 変形性関節症(膝などの関節の痛み)
  • 筋・筋膜(きん・きんまく)性腰痛症
  • 肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)
  • 腱(けん)・腱鞘(けんしょう)炎、テニス肘
  • 筋肉痛
  • 捻挫(ねんざ)・打撲など外傷後の腫れや痛み

ナパゲルンの特徴

1.全身への負担を減らす設計

フェルビナクはもともと飲み薬の成分として知られていました。
しかし、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の飲み薬には

  • 胃痛や胃潰瘍(いかいよう)
  • 腎臓への負担

などの副作用が起こることがあります。

ナパゲルンはこうした副作用を避けるために、

  • 皮ふからゆっくり吸収され
  • 痛みのある組織(筋肉や関節)にしっかり届き
  • 血液中にはあまり移行しない

という特徴をもたせて作られました。
つまり、「患部にだけ効いて、全身にはあまり負担をかけない」薬です。

2.日本での歴史

  • 1986年:ナパゲルン軟膏が承認・発売
  • 1990年:ローションタイプを追加
  • 1999年:無香料・無エタノールのクリーム剤を追加
  • 2008年:安全性向上のため、製品名に「3%」を明記
  • 2019年:製造元がファイザーから帝國製薬へ

効能・効果

ナパゲルンは以下のような痛み・炎症に対して使われます。

  • 変形性関節症(膝・指などの関節痛)
  • 筋・筋膜性腰痛症
  • 肩関節周囲炎(五十肩など)
  • 腱・腱鞘炎、腱周囲炎
  • 上腕骨上顆炎(じょうわんこつじょうかえん:テニス肘)
  • 筋肉痛
  • 捻挫や打撲など、外傷後の腫れ・痛み

いずれも「原因を治す薬」ではなく、
痛みや炎症を和らげ、日常生活を楽にするための薬(対症療法)です。


有効性(臨床試験の成績)

1.ナパゲルン軟膏3%

国内試験(約9,000人)での改善率:

  • 全体:約60%
  • 腰痛・筋肉痛・外傷後の痛みでは、6~7割が改善

2.ナパゲルンクリーム3%

国内試験(61人)では:

  • 改善率:約66%(3分の2)

3.ナパゲルンローション3%

国内試験(約1,200人)での改善率:

  • 全体:約65%
  • 腰痛・外傷後の痛みに対してとくに高い効果

用法・用量(使い方)

基本の使い方

  • 軟膏・クリーム:症状に応じて、適量を1日数回、患部にすり込む
  • ローション:症状に応じて、適量を1日数回、患部に塗る

※使用回数や量は、医師や薬剤師の指示を守ってください。

使用時のポイント

  • 入浴後など、清潔な皮ふに塗る
  • 目や口、粘膜には使わない
  • 傷口には注意(しみたり、ヒリヒリすることあり)
  • ラップなどで覆わない(密封はNG)
  • 広い範囲・長期間使うときは医師に相談

使用できない方(禁忌)

以下の方は使用できません。

  • ナパゲルン、フェルビナクなどでアレルギーを起こしたことがある
  • アスピリン喘息(ぜんそく)のある方、またはその既往がある方
     → NSAIDs全般が喘息発作を引き起こす可能性があります

特に注意して使う必要がある方

  • ふだん喘息がある方
  • 皮膚の感染症がある部位に使う場合
     (とびひ、水虫などは慎重に)
  • 妊娠中、または妊娠の可能性がある方
     (とくに中期以降は医師と相談)
  • 小児(十分な臨床試験データなし)

使い合わせに注意が必要な薬

以下の薬と併用している方は、事前に医師・薬剤師に相談を。

1.他のNSAIDs(痛み止め)

  • ロキソニン、ボルタレン、セレコックスなどの飲み薬
  • 他社のフェルビナクテープ・パップ剤
  • インドメタシンやジクロフェナクを含む塗り薬

→ 複数使うと、副作用のリスクが高くなることがあります。

2.アスピリンを含む薬

  • バファリンなど

→ アスピリン喘息の既往がある方は特に注意。

3.腎臓や心臓に疾患がある方で、多剤内服中の方

  • 利尿剤、高血圧や心不全の薬、抗凝固薬(血液サラサラにする薬)など

副作用と発生頻度

よくある副作用(皮ふのトラブル)

大規模調査(約1万2千人)での副作用発現率:約0.51%

  • かゆみ(そう痒):0.17%
  • 皮膚炎(赤み・湿疹など):0.16%
  • 発赤(赤くなる):0.11%
  • まれに水ぶくれや刺激感

※多くは使用中止で回復します。

気をつけたい症状

  • 強いかゆみや赤み
  • 水ぶくれ、腫れ

→ 使用を中止し、患部を洗い流して医師に相談してください。


まれに起こる重い副作用:ショック・アナフィラキシー

フェルビナクのテープ剤で、

  • ショック
  • アナフィラキシー(呼吸困難、じんましん、顔の腫れなど)

といった重い副作用の報告があります。
ナパゲルンでも可能性はゼロではありません

すぐに受診すべき症状

  • 息苦しさ、ゼーゼーする
  • 顔や唇が急に腫れる
  • 全身にじんましん
  • 冷や汗、ふらつき、意識もうろう

→ すぐに救急へ。
 「塗り薬だから安全」と思い込まず、異変を感じたら迷わず受診してください。


まとめ:ナパゲルンを安全に使うために

ナパゲルンは、

  • フェルビナクを含むNSAIDsの塗り薬
  • 関節痛・筋肉痛・腱鞘炎・外傷後の腫れに使う
  • 飲み薬より全身への影響は少ないが、注意点もある

特に注意すべき人

  • 喘息、アスピリン喘息がある
  • 妊娠中の方
  • アレルギー体質の方

副作用について

  • 主に皮ふのかゆみや赤み(0.5%前後)
  • まれに重い副作用もある(ショックなど)

最後に

  • 「ずっと塗っていて大丈夫?」
  • 「飲み薬の痛み止めと併用していい?」
  • 「妊娠中・授乳中だけど使っていい?」

など不安があるときは、自己判断せず医師に相談しましょう。

この記事は一般的な情報に基づいています。
最終的な判断は、医師の指示に従うことが大切です。

必要であれば「ナパゲルン以外の選択肢」も含めて、
医師と一緒に一番よい治療法を考えていきましょう。全に使用できる用量を提案しています。
検査結果や体調の変化があった際は、遠慮なくご相談ください。

参考文献・出典

医薬品添付文書(最新版・2024年改訂)

日本医薬品集(JAPIC)

KEGG DRUG データベース

国内臨床試験報告
(薬理と治療、医学と薬学 などの学術誌)

よくある質問(Q&A)


ナパゲルンは、同じ系統の痛み止めの塗り薬と比べて何が強み?

「効き目」「刺激の少なさ」「選べる剤形」のバランスがよい点です。

ナパゲルンは、フェルビナクという成分を使った痛み止めの塗り薬です。
同じ仲間には、インドメタシン、ジクロフェナク、ケトプロフェンなどがあります。

ナパゲルンの主な強みは次の3つです。

  • 皮ふから患部の奥まで届きやすい
    筋肉・関節・滑膜(かつまく)に移行しやすく、
    「表面だけでなく中の痛み」に効きやすいとされています。
  • 刺激が比較的少ない
    クリーム剤はエタノール・香料を含まず、
    「ヒリヒリしにくい」「においが少ない」という声が多いです。
  • 軟膏・クリーム・ローションから選べる
    乾燥肌、汗をかきやすい部位、腰や背中など、
    使う場所や好みに合わせて選びやすいのも利点です。

一方で、「貼るタイプ(湿布)の方が楽」という方には
フェルビナクテープなどが向く場合もあります。るため、腎機能や体調の把握が不可欠です。

ナパゲルンはいつ発売された先発薬?

最初の発売は1986年です。

  • 1986年:ナパゲルン軟膏が発売
  • 1990年:ローション剤が追加
  • 1999年:無香料・無エタノールのクリーム剤が追加

30年以上使われている薬で、
整形外科を中心に処方実績・臨床データが豊富なのが特徴です。

ナパゲルンを30日使った場合、薬代はいくらくらい?

自己負担3割の方で、月あたりおよそ400~900円が目安です。

例としてよくある処方を想定します。

  • ナパゲルン軟膏3% 25g × 2本(1か月分)
  • 薬価:4.4円/g

薬価ベース

25g × 2本 × 4.4円 = 220円(薬価)

自己負担額(3割負担の場合)

70円+調剤料など
実際の窓口負担は、
合計で400~900円前後になることが多いです。

※使用量や本数、薬局によって多少前後します。

ナパゲルンは塗ってからどのくらいで効き始めて、どのくらい続く?

早い人では30分~1時間ほどで痛みが和らぎ、数時間効果が続きます。

  • 作用が出始めるまで
    おおよそ30分~1時間程度
    (炎症の強さや部位によって差があります)
  • 効果の持続時間
    4~8時間前後が目安

そのため、
1日2~3回、痛みが出るタイミングに合わせて塗る
という使い方が一般的です。

妊娠中でもナパゲルンは使える?

原則は「必要な場合のみ、医師判断で使用」です。

ナパゲルンは飲み薬ではありませんが、
妊娠中のNSAIDs(痛み止め成分)については注意点があります。

  • 飲み薬では、
    胎児の腎臓や血管(動脈管)への影響が報告されています
  • 塗り薬は血液中に移行しにくいものの、
    リスクがゼロとは言い切れません

特に注意が必要な時期

  • 妊娠中期~後期は、原則慎重

実際の対応

  • 痛みが強く、他に選択肢がない場合のみ
  • 使用範囲を狭く、短期間に限定する

自己判断で使わず、
必ず妊娠中であることを医師に伝えて相談してください。欧米では妊娠糖尿病やPCOSでの使用例もあり、ガイドラインにより対応が異なるため、担当医との相談が不可欠です。

授乳中にナパゲルンを使っても大丈夫?

多くの場合は使用可能とされますが、注意点があります。

ナパゲルンは、

  • 血液中への移行が少ない
  • 母乳への移行量もごくわずかと考えられる

ため、授乳中に使われることも多い塗り薬です。

注意点

  • 乳房や乳首周辺には塗らない
  • 使用後は手をよく洗う
  • 広範囲・長期間の使用は避ける

不安がある場合は、
「授乳中」と必ず医師・薬剤師に伝えた上で使用しましょう。

子どもにもナパゲルンは使える?

原則として慎重使用です。必ず医師に相談してください。

ナパゲルンは、

  • 小児を対象とした十分な臨床試験が行われていません

そのため、

  • 医師の判断なしに市販感覚で使う
  • 大人と同じ量を塗る

といった使い方はおすすめできません。

使用する場合の注意

  • 使用量は最小限
  • 短期間のみ
  • 皮ふトラブルが出たらすぐ中止

成長期の子どもには、必ず医師の指示を優先してください。

この記事の監修者

原 達彦
原 達彦梅田北オンライン診療クリニック 院長
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。

【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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