「ぐるぐる・ふわふわするめまい」にはセファドール?効果・副作用・注意点をわかりやすく解説
「ぐるぐる・ふわふわするめまい」にはセファドール?
効果・副作用・注意点をわかりやすく解説

めまいで『セファドール®』を使っています。

セファドール®は、内耳性めまいの治療に使われる薬です。
耳の奥にある平衡感覚の異常を整えることで、ふわふわ・ぐるぐるする感覚をやわらげます。
セファドール®はオンライン診療で処方可能です。
この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。
セファドール®(ジフェニドール塩酸塩)とは?――効果・飲み方・副作用を医師がやさしく解説
✅ 要点まとめ
- 対象:メニエール病など「内耳障害にもとづくめまい」
- 作用:①障害側の椎骨動脈の血流改善
②前庭神経路の異常インパルス遮断 - 飲み方:1回1〜2錠(25mg/錠)、1日3回
- よくある副作用:口渇(こうかつ)、食欲不振、胸やけ(頻度:0.1~5%未満)
- 禁忌(使えない人):重い腎機能障害/本剤にアレルギーがある人
セファドール®とは
セファドール®(一般名:ジフェニドール塩酸塩)は、抗めまい薬に分類される内服薬です。
内耳障害にもとづくめまいに適応があり、メニエール病を含む「内耳性めまい」に使用されます。
セファドール®の特徴
✅ 長い臨床実績
- 1946年:成分が初めて合成
- 1967年:アメリカで承認
- 1968年~1973年:日本新薬が研究・開発 → 国内承認
- 1974年発売(顆粒は1981年発売)
✅ 2つの作用でめまいを改善
- ① 椎骨動脈(ついこつどうみゃく)の血流改善
血管のけいれん(攣縮:れんしゅく)をゆるめて血流を回復し、左右のアンバランスを整える - ② 前庭神経路の信号調整
めまいの原因となる異常な神経の信号(インパルス)を、脳幹レベル(前庭神経核や視床下部)でブロックする - ③ 眼振(がんしん)の抑制作用も確認されています
🧪 名称の由来
「Cephalography(脳波記録)」と「Difenidol(成分名)」を組み合わせた造語です。
🔄 販売名変更(医療安全の観点から)
2008年に「セファドール錠25mg/顆粒10%」へと明確化されました。
効能・効果
- 内耳障害にもとづくめまい
(例:メニエール病、突発性難聴に伴うめまい など)
有効性(有効性試験の結果)
- 657例の一般臨床試験で有用性を確認
- 二重盲検比較試験でも、有意な効果が示唆されています
- 薬理試験では以下のような作用が認められました:
- 椎骨動脈の血流増加
- 前庭神経経路での異常信号の遮断
- 眼振(がんしん)抑制
※効果の出方には個人差があります。
症状のタイプや基礎疾患により、用量調整や経過観察が必要です。
用法・用量
- 通常成人:1回1〜2錠(25mg/錠)、1日3回経口投与
- 空腹時に約1.6時間で効果発現
- 半減期:約6.5時間 → 1日3回の分割投与が理にかなっています
💡 飲み忘れ時の対応
- 気づいた時に1回分を服用
- 次の時間が近い場合は1回分スキップし、2回分まとめては服用しない
使用できない方(禁忌)
- 重い腎機能障害
- 本剤に対する過敏症(アレルギー)歴がある方
慎重に使うべき方(医師に必ず相談を)
- 緑内障(眼圧が上がる可能性)
- 前立腺肥大や尿路閉塞のある方(排尿困難が悪化)
- 胃腸閉塞のある方(症状が悪化)
- 薬疹・蕁麻疹の既往歴がある方
- 妊婦または妊娠の可能性がある方:
→ 有益性が危険性を上回る場合に限り使用可 - 授乳中の方:
→ 授乳の継続・中止を医師と相談 - 小児:臨床試験は実施されていない
- 高齢者:慎重投与・減量を検討
飲み合わせに注意が必要な薬
🚨 特に注意すべきポイント
- セファドールには制吐作用(吐き気止め作用)があるため、
他の薬(例:ジギタリスなど)の中毒症状(嘔吐など)を隠してしまうことがあります。
🔍 そのほか注意事項
- 緑内障・排尿困難・腸閉塞の持病がある方は注意
- 現在服用中の薬やサプリメントは、必ず医師に伝えましょう
副作用と発生頻度
以下のような副作用が報告されています。
異常を感じたら自己判断で続けずに受診を。
💡 頻度表示:
0.1~5%未満/0.1%未満/頻度不明 の順
🧠 精神神経系
- 浮動感、不安定感、頭痛・頭重感(0.1~5%未満)
- 幻覚(0.1%未満)
- 錯乱(頻度不明)
🧴 皮膚
- 発疹、蕁麻疹
👁 眼
- 調節障害(0.1~5%未満)
- 散瞳(0.1%未満)
🏥 肝臓
- 肝機能異常(AST/ALT/ALP上昇など)(0.1%未満)
🍽 消化器
- 口渇、食欲不振、胃部不快感、胸やけ、悪心・嘔吐、胃痛(0.1~5%未満)
🔄 その他
- 傾眠、動悸、顔面熱感、口内違和感(0.1~5%未満)
- 排尿困難(0.1%未満)
安全に使うコツ
- 眠気やふらつきが出ることがあるため、症状があるうちは
車の運転や高所作業などは控えることが望ましいです。 - 症状が急に悪化したり、新しい症状が出た場合はすぐに医師へ。
- 薬の自己調整はNG。変更は必ず医師と相談しましょう。
まとめ
- セファドール®は、内耳性めまいの治療に使われる薬です。
- 血流改善と神経信号調整の2つの作用で、めまいを抑えます。
- 飲み方は1回1~2錠を1日3回。効果は約1.6時間で出始め、半減期は約6.5時間。
- 禁忌や慎重投与が必要な人には注意が必要。
- 副作用には口渇や胃の不快感などがあり、異常があれば中止して受診を。
- 服用中の薬やサプリは必ず申告し、自己判断での服薬変更は避けましょう。
🏥 めまいがつらいときは…
めまいには多くの原因があります。
症状が長引く・繰り返す・強い場合は、
放置せず専門医に相談しましょう。
当院(梅田北オンライン診療クリニック)でも
オンライン・対面の両方で相談可能です。
参考文献・出典
PMDA医薬品添付文書(PDF)(←検索欄で「セファドール」と入力)
KEGG DRUG:D01318
医中誌・JSTAGE(以下の論文など)
└ 二木隆ら「耳鼻咽喉科臨床」65(1):85–105, 1972
└ 松永亨ら「耳鼻咽喉科臨床」65(1):63–83, 1972
日本新薬によるインタビューフォーム(医療関係者向け)
よくある質問(Q&A)
-
セファドールってどんな薬?どんなめまいに効くの?
-
セファドール®は「内耳の障害によるめまい」に使われる処方薬で、メニエール病や突発性難聴に伴うめまいなどに効果があります。
耳の奥にある平衡感覚の異常を整えることで、ふわふわ・ぐるぐるする感覚をやわらげます。
-
セファドールの同じ系統の薬と比べたときの強みは?
-
セファドール(ジフェニドール塩酸塩)は、血流改善作用と神経インパルス遮断作用の両方を持つのが特徴です。
抗めまい薬の中には、鎮静系(抗ヒスタミン系)や血流改善のみの薬もありますが、
セファドールは特に内耳側の血管攣縮(れんしゅく)を緩める作用と、脳の前庭神経経路での信号調整作用の**“ダブルアプローチ”**がある点でユニークです。
-
セファドールはいつから発売されているの?
-
セファドール錠は1974年4月に日本で発売されました。
顆粒タイプは1981年に追加されており、50年以上の使用実績がある薬です。
-
セファドールを1か月(30日)分もらった場合、いくらぐらいかかるの?
-
セファドール錠25mgの薬価は6.5円/錠です。
標準的な用法(1日3回、1回1錠)で30日分(=90錠)の薬価は:- 薬価ベース:6.5円 × 90錠 = 585円
- 自己負担額(3割負担の目安):約 180円前後
※処方料・調剤料などは別途発生します。
-
どのくらいで効くの?効果の持続時間は?
-
飲んでから約1.6時間で効果が出始める(Tmax)
効果の持続時間(半減期)は約6.5時間
そのため、1日3回に分けて服用することで、効果が安定して持続する設計になっています。
-
妊娠中だけど、セファドールは飲んでも大丈夫?
-
妊娠中(にんしんちゅう)の使用については、
**「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用する」**とされています。妊婦を対象とした十分なデータはありません。
主治医とよく相談し、どうしても必要な場合に限って慎重に使用されます。
-
授乳中だけど、赤ちゃんに影響はない?
-
授乳中にセファドールを使う場合は、
母乳への移行の有無は不明ですが、影響がゼロとは言えないため、
「授乳を続けるかどうかを医師と相談し、慎重に判断」します。必要であれば、一時的な授乳中止や搾乳保存などの対策をとることもあります。
医師は、薬の必要性と授乳の重要性を天秤にかけて判断します。
-
子どもには使えるの?
-
小児を対象とした臨床試験は行われていません。
そのため、安全性が確立されておらず、原則として小児には使用されません。使用する場合は、医師の慎重な判断のもと、リスクと効果を見極めた上で行われます。
-
飲み合わせや注意点はある?
-
以下の点に注意しましょう:
他の薬(特にジギタリス系)との飲み合わせに注意
→ セファドールの制吐作用が他の薬の中毒症状(嘔吐)を隠してしまう可能性あり眠気・ふらつきが出ることがあるため、運転や高所作業は控える
この記事の監修者

- 梅田北オンライン診療クリニック 院長
-
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。
【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
詳しいプロフィールはこちら
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