【片頭痛の飲み薬】ナラトリプタン(アマージ®)の効果・使い方・注意点をわかりやすく

【片頭痛の飲み薬】ナラトリプタン(アマージ®)
効果・使い方・注意点をわかりやすく

片頭痛で『ナラトリプタン』を使っています。

ナラトリプタン(アマージ®)は、トリプタン系の中でも効果の持続時間が長めで、

24時間以内の頭痛のぶり返し(再発)が少ないとされています。

ナラトリプタン(アマージ®)はオンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

ナラトリプタン(アマージ®)とは

ナラトリプタンは、片頭痛の発作を速やかにおさえる飲み薬です。
トリプタン系と呼ばれるタイプの薬で、**片頭痛の原因となる「脳の血管の広がり」や「神経の過剰な興奮」**を抑えることで、痛みの元にアプローチします。

  • 日本では2008年にアマージ®が承認
  • 2020年には後発品(ナラトリプタン錠「KO」)が登場し、費用を抑えた選択も可能になりました

ナラトリプタンの特徴

✅ 吸収されやすく、しっかり効く(バイオアベイラビリティ約70%)

少ない量でも体にしっかり吸収されるため、安定した効果が得られます。

✅ 効果が長めに続く(血中半減期:約5時間)

→ 作用時間が比較的長く、24時間以内の頭痛の再発も約半分に抑えられるとされています。

✅ 使いやすさを考えた工夫

  • 小さくて飲みやすい円形の錠剤
  • 錠剤の両面に薬の名前と量が印字されており、誤飲や取り違えを防止
  • 持ち運びに便利なパッケージが付属しており、外出時の服薬管理にも配慮されています

効能・効果

  • 片頭痛発作時の治療に使用します
     (※前兆がある・ないに関係なく使用可)

⚠️ 毎日飲む予防薬ではありません。発作が起きたときだけ服用します。


有効性(臨床試験データより)

● 国内試験(第Ⅱ相)

  • 服用から4時間後、77%の患者さんで頭痛が改善
  • プラセボ(偽薬)群では42% → はっきりとした差がありました

● 海外試験(第Ⅲ相)

  • 頭痛の改善率は60〜68%
  • 効果の持続性も確認されており、再発にも強いことが示されました

● 長期使用試験

  • 片頭痛の約70%で効果があったとの報告
  • 継続使用しても効き目が落ちにくいことがわかっています

用法・用量(飲み方)

項目内容
基本用量発作時に2.5mgを1回のみ服用
追加投与効果が不十分な場合、4時間以上あけてもう1回まで可
1日最大量5mgまで(2.5mg×2回まで)

※次のような方は、1日2.5mgまでに制限されます:

  • 肝臓や腎臓の機能が低下している方
  • 高齢の方

使用できない方(禁忌)

以下に当てはまる方は使用できません:

  • この薬にアレルギーがある方
  • 心筋梗塞・狭心症など心臓の病気がある、またはその疑いがある方
  • **脳梗塞・一過性脳虚血発作(TIA)**の経験がある方
  • コントロールされていない高血圧がある方
  • 重い肝臓または腎臓の病気がある方
  • エルゴタミン製剤や他のトリプタン系薬を、同じ日に使用している方

飲み合わせに注意すべき薬

区分リスク
併用禁忌(24時間あける必要あり)エルゴタミン製剤、他のトリプタン系薬血圧上昇や血管の収縮が強まり危険です
併用注意SSRI(フルボキサミンなど)、SNRI(デュロキセチンなど)セロトニン症候群のリスク(発熱、不安、下痢、筋けいれんなど)があります

副作用とその頻度

よくある副作用(比較的頻度が高い)

  • 吐き気・嘔吐(約5%)
  • 眠気(最大8%程度)
  • だるさ(倦怠感)

重大な副作用(まれだが注意が必要)

  • アナフィラキシー(重いアレルギー反応)
  • 胸の痛みや圧迫感など、心臓に関わる症状
  • 薬の使いすぎによる頭痛(薬剤使用過多による慢性化)

※ほとんどは軽度で一時的ですが、
 胸の違和感や激しいアレルギー症状が出た場合は、すぐに使用を中止し、受診してください。


まとめ

ナラトリプタン(アマージ®)は、以下のような優れた特徴を持つ片頭痛治療薬です。

  • 1錠(2.5mg)で安定した効果
  • 24時間以内の再発を約半分に減らす
  • 「使ってはいけない人」が明確に定められており、事前の確認が重要
  • トリプタン系やエルゴタミンとの同日併用は禁止

▷ こんな方におすすめ

  • 月に数回、片頭痛が起こる方
  • 市販薬では十分に効かない方
  • 発作後にすぐ再発することが多い方

ご相談ください

当院では、オンライン診療・対面診療のどちらにも対応しています。
これまでのご病歴や体質に合わせて、安全で効果的な治療方法をご提案いたします。
ご不明な点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。


参考文献・出典

PMDA医薬品インタビューフォーム(アマージ錠2.5mg)

添付文書(JAPIC、KEGG DRUG:D00674)

国内外の臨床試験(第Ⅱ相・第Ⅲ相試験)

『日本頭痛学会ガイドライン』『妊娠と薬情報センター』の見解

「ナラトリプタン 妊娠」「ナラトリプタン 授乳」などの文献(PubMed等で検索可能)

よくある質問(Q&A)


この薬は、他の片頭痛治療薬と比べてどんな強みがありますか?

再発しにくく、効果が長持ちする点が特徴です。
ナラトリプタン(アマージ)は、トリプタン系の中でも効果の持続時間が長めで、24時間以内の頭痛のぶり返し(再発)が少ないとされています。
そのため、1回の服用で済むことが多く、再発に悩む方にとって使いやすい薬です。

アマージの発売はいつからですか?

日本では2008年に発売されました。
グラクソ・スミスクライン社が開発し、2008年1月に製造販売承認を取得
その後、2020年にはジェネリック(ナラトリプタン錠2.5mg「KO」)も発売されています。

ナラトリプタンを1か月(30日分)処方された場合の薬価と実際の目安はいくらですか?

品名薬価(1錠)30日処方時の薬価合計自己負担(3割負担)
アマージ錠2.5mg(先発)277.4円約8,322円約2,500円前後
ナラトリプタン錠「KO」(後発)159.7円約4,791円約1,400〜1,500円前後

※30日分の使用は発作頻度に応じて変動しますが、「月に10回使う」場合などを想定した目安です。

ナラトリプタンはどれくらいで効き始めて、どれくらい効果が続きますか?

服用後2〜3時間ほどで効果が現れ、効果は6〜8時間以上持続します。
血中濃度のピークは約2〜3時間後、半減期(効果が半分になる時間)は約5時間と長めです。
そのため、再発しにくく、1日1回の服用で済むことも多いです。

妊娠中にナラトリプタンは使えますか?

基本的には使わず、どうしても必要な場合にのみ慎重に使用されます。
動物実験で大きな問題は報告されていませんが、妊婦に対する十分な人のデータはありません
したがって、医師が「治療のメリットがリスクを上回る」と判断した場合に限り、使用が検討されます。
※「妊娠中の片頭痛治療」は必ず医師と相談を。

授乳中にナラトリプタンを使っても大丈夫ですか?

医師と相談のうえ、授乳を一時中断するなどの対応が必要です。
動物実験では母乳に薬が移行することが確認されており、人でも同様の可能性があります。
授乳への影響が心配されるため、投与する場合は一時的な授乳中止や搾乳などの対策がとられます。

子どもに使うことはできますか?

日本では小児(18歳未満)への使用は原則として行われていません。
小児を対象とした十分な臨床試験がないため、安全性や有効性が確認されていません
18歳未満の方には、他の治療法を検討するのが一般的です。

この記事の監修者

原 達彦
原 達彦梅田北オンライン診療クリニック 院長
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会系病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。

【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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