花粉の季節、目がかゆい…病院で処方されたアレジオンってどんな目薬?

花粉の季節、目がかゆい…
病院で処方されたアレジオンってどんな目薬?

花粉症で『アレジオン点眼液0.05パーセント』を使っています。

有効成分は「エピナスチン塩酸塩」で、

アレルギー反応に関係するヒスタミン(H1受容体)の働きをおさえることで、

目のかゆみや充血(けつまくの赤み)をやわらげます。

アレジオン点眼液0.05パーセントはオンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

アレジオン点眼液0.05%とは?効果・使い方・副作用をわかりやすく解説(アレルギー性結膜炎)

花粉やハウスダストの季節になると、「目がかゆい」「白目が赤い」「涙が出る」といった症状でつらい方が増えます。
そんなアレルギー性結膜炎の治療で、眼科でもよく使われる点眼薬のひとつが、アレジオン点眼液0.05パーセントです。

この記事では、よくある疑問(効果・有効性・使い方・副作用など)を、添付文書や臨床試験データにもとづいて、できるだけやさしい言葉で解説します。


「アレジオン点眼液0.05%」とは

アレジオン点眼液0.05パーセントは、アレルギー性結膜炎に使われる「抗アレルギー点眼薬」です。

有効成分は「エピナスチン塩酸塩(えぴなすちんえんさんえん)」で、アレルギー反応に関係するヒスタミン(H1受容体)の働きをおさえることで、目のかゆみや充血(けつまくの赤み)をやわらげます。


特徴

  • エピナスチン塩酸塩には、ヒスタミンH1受容体に対する拮抗作用(きっこうさよう:働きをブロックすること)に加え、アレルギーの原因物質を出す「肥満細胞」からの炎症物質(メディエーター)の放出をおさえる働きもあります。
  • 日本では、2013年11月にアレルギー性結膜炎の治療薬として発売されました。

血中への影響は?

点眼薬は目の表面に使う薬なので、体全体への影響を心配される方もいます。
資料では、0.3パーセントという高めの濃度を健康な成人に使った際でも、血液中では成分がほとんど検出されなかったというデータがあります(※承認されている濃度は0.05パーセントなので参考情報です)。


効能・効果

  • アレルギー性結膜炎の治療に使用されます。

アレルギー性結膜炎とは、花粉やハウスダストなどの刺激によって、白目の表面(結膜)にアレルギー反応が起こる病気です。
代表的な症状には以下があります:

  • 目のかゆみ
  • 白目の充血(赤み)
  • 涙が出る
  • ゴロゴロする異物感

有効性(国内試験の結果)

1)国内第III相試験(抗原誘発試験)

無症状期のアレルギー性結膜炎の方に点眼し、4時間後にスギ花粉の抗原を点眼して症状を評価した試験です。

  • 目のかゆみ(眼そう痒感)
  • 結膜の充血

これらが、アレジオン点眼液ではプラセボ(偽薬)よりもしっかり抑えられました。

スコアの例(平均±標準偏差)

  • 眼そう痒感:アレジオン 0.4±0.7 / プラセボ 1.7±0.7(差 −1.3、P<0.001)
  • 結膜充血:アレジオン 2.7±1.1 / プラセボ 4.1±1.5(差 −1.3、P<0.001)

2)オロパタジン点眼液との比較

別の試験では、0.1パーセントオロパタジン点眼液との比較がおこなわれました。
その結果、アレジオン点眼液は、オロパタジン点眼液と「同じ程度の効果(=非劣勢)」であるとされました。
※「非劣勢(ひれつせい)」とは、「効果が劣らないこと」を意味します。

3)国内第III相試験(長期使用の観察試験)

  • 130例を対象に、1日4回の点眼を8週間続ける観察試験を行いました(非盲検・非対照)。
  • 目のかゆみスコアは、開始時2.8→56日目0.6へと改善しました。

※一方で、「プラセボ(偽薬)と比較した試験では、アレジオンの優位性が明確に示されなかった」との記載もありました。

このため、効果の感じ方には個人差があり、

  • 症状の重さ
  • 花粉の飛散量
  • 点眼のタイミング
  • 他の病気の有無

などが影響することがあります。効果を感じにくいときは、定期的な見直しが大切です。


用法・用量

  • 通常、1回1滴を、1日4回(朝・昼・夕方・寝る前)点眼します。

点眼のポイント(効果を下げないために)

点眼の際には、以下の点に気をつけましょう:

  • 容器の先が目に触れないようにする(薬液が汚れるのを防ぐ)
  • 点眼後は1〜5分ほど目を閉じ、可能であれば目頭を軽く押さえる
     → 薬が流れ出にくくなり、効果が上がる
  • 液がまぶたや皮膚についたらすぐ拭き取る
  • 他の目薬を使うときは、少なくとも5分以上間隔をあける
     → 先に入れた薬が流れてしまうのを防ぐ

使用できない人(禁忌)

次の方は使用できません:

  • アレジオン点眼液の成分に対して過去にアレルギーがあった方

(例:以前使って発疹が出た・目が腫れた など)
※必ず医師や薬剤師に伝えてください。


飲み合わせ・併用に注意が必要な薬

今回の資料には、「絶対に一緒に使ってはいけない薬(併用禁忌)」の記載はありません。

ただし、以下の点には注意が必要です:

  • 他の点眼薬は5分以上間をあける
  • 他に使っている薬がある場合は、お薬手帳を見せるのが安心

副作用と発生頻度

以下の副作用が報告されています(頻度区分は添付文書に準拠):

1〜5パーセント未満

  • 目のしみる感じ(眼刺激)

0.1〜1パーセント未満

  • ゴロゴロする感じ(異物感)
  • まぶしく感じる(羞明)

頻度不明(具体的な割合が不明)

  • まぶたの炎症(眼瞼炎)
  • 目の痛み(眼痛)
  • 涙が出る(流涙)
  • 点状角膜炎
  • 目のかゆみ(眼そう痒感)
  • 白目の充血(結膜充血)
  • 目やに(眼脂)

副作用かな?と思ったときは

軽い違和感は一時的なこともありますが、以下のような場合は使用を中止し、早めに医療機関を受診してください。

  • 目の痛みが強い、充血が悪化する
  • まぶたが腫れる、発疹が出る
  • 視界に異常がある、まぶしさが続く

まとめ

アレジオン点眼液0.05パーセントは、アレルギー性結膜炎に使用される「抗アレルギー点眼薬」です。
有効成分はエピナスチン塩酸塩で、目のかゆみや充血を抑える効果があります。

  • 使い方は 1回1滴、1日4回
  • 点眼の順序やタイミング、併用間隔などが効果に影響する
  • 副作用はしみる感じ(1〜5%未満)、異物感・まぶしさ(0.1〜1%未満)など

効き目が実感できないときは、漫然と続けずに医師に相談し、治療方針を見直すことが大切です。ります。

参考文献・出典

PMDA 医薬品添付文書情報
 https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/

KEGG DRUG データベース(エピナスチン塩酸塩)
 https://www.kegg.jp/entry/D01713

PubMed論文例(作用機序や臨床効果)
 Fujishima H et al., Ann Allergy Asthma Immunol. 2014;113(5):476-81.
 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25439398/

Res Commun Mol Pathol Pharmacol. 1997;98(3):273-92.
 Kishimoto W, et al.

よくある質問(Q&A)


この薬の同じ系統の既製薬品に対する強みは?

アレジオン点眼液(エピナスチン塩酸塩)の強みは、「ヒスタミンを抑える作用」に加え、「アレルギーの元になる物質の放出も抑える」という二重の働きがある点です。

また、同じ抗アレルギー点眼薬であるオロパタジン(パタノール)などと比較した試験でも、「同等の効果(=劣っていない)」が確認されています。

項目アレジオン点眼液0.05%パタノール点眼液(オロパタジン)
主な作用H1受容体拮抗+メディエーター遊離抑制同上
投与回数1日4回通常1日2回
眠気の影響(全身)ほとんどなしほとんどなし
臨床試験の比較有効性は同等とされる

先発薬の発売年は?

先発薬「アレジオン点眼液0.05%」は、2013年11月に日本で発売されました。
発売元は参天製薬株式会社です。

1か月(30日分)処方時の薬価と目安の自己負担額は?

1本(5mL)の薬価は 200.2円/mL × 5mL = 1,001円(薬価ベース)です。

通常の点眼量(1回1滴×1日4回)では、1本で約2週間分になるため、30日分処方される場合は2本分と仮定されます。

区分薬価(2本分)自己負担額(3割負担)備考
30日分目安約2,002円約600円調剤料等は別途加算あり

※薬局によって調剤技術料・管理料等が加わるため、実際の窓口負担はもう少し高くなります。

作用発現時間・持続時間は?

アレジオン点眼液の作用は、点眼してから約15分〜30分以内に発現し、数時間持続するとされています。

ただし、個人差があり、症状の強さやアレルゲンへの暴露状況でも違いがあります。
継続的に使用することで、炎症やアレルギー症状を抑える効果がより安定します。

妊娠中の使用について(使用の可否、リスク、注意点)

妊娠中の使用は、「医師が必要と判断した場合に限り可」とされています。

  • 動物実験では、高用量で胎児への影響(流産や発育障害など)が報告されており、ヒトでの安全性は確立していません。
  • 使用する際は、妊娠していることを必ず伝えた上で、医師の判断を仰いでください。

授乳中の使用について(母乳への移行、使用の可否と注意点)

授乳中の使用について、資料上は明確な記載がなく、ヒトでの移行性も確認されていません

ただし、点眼薬は全身への吸収がごく少ないため、「授乳を中止せずに使用できる可能性が高い」と考えられています。

気になる方は、授乳のタイミングを点眼後1~2時間ずらすと、さらに安心です。

念のため、点眼後に涙のう部(目頭)を軽く押さえることで、体内への吸収を減らす工夫も有効です。

子どもへの使用はできる?注意点は?

アレジオン点眼液0.05%は、12歳未満の小児への臨床試験が実施されていません。

使用する場合は、保護者が点眼を管理し、副作用(目のかゆみの悪化や充血など)に注意することが大切です。

医師の判断によっては、処方されることもありますが、安全性と効果についての十分なデータは不明です。

この記事の監修者

原 達彦
原 達彦梅田北オンライン診療クリニック 院長
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。

【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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