めまい・ふらつきで病院行ったら出されたメリスロン®、何の薬?
めまい・ふらつきで病院行ったら出された
メリスロン®、何の薬?

めまいがあるので『メリスロン』使えますか?

メリスロンは、内耳や脳の血流を改善して「めまい」を和らげる薬です
耳鳴り・難聴を伴う例は対面診療をお勧めしていますが
症状落ち着いている方はメリスロンをオンラインで処方することができます。
この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。
目次
メリスロン®(ベタヒスチンメシル酸塩)とは
めまい・平衡障害の治療薬です。
メニエール病やメニエール症候群、眩暈(げんうん)症にともなうめまい・めまい感の改善に使用されます。
有効成分はベタヒスチンメシル酸塩で、
先発品(エーザイ製)には6mg・12mgの規格があります。
メリスロン®の特徴
従来の治療とその課題
かつては「ヒスタミン注射」により、
微量から少しずつ増やしてめまいの改善を目指す治療が行われていました。
ただし、内服では腸内で分解されてしまうため無効という欠点がありました。
ベタヒスチン登場の背景
そこで開発されたのが「ベタヒスチン」というヒスタミン類似物質です。
これは内服でも分解されにくく、注射に頼らず飲み薬で効果を期待できるようになりました。
日本ではこの成分に吸湿性を抑える工夫を加え、
**メシル酸塩(メシレート)**として製品化されたのが「メリスロン®」です。
メリスロン®の主な作用(動物実験による)
- 内耳の血流を改善(例:蝸牛管血流が5.5 → 8.1 mL/min/100gに増加)
- 内耳の微小循環障害の改善(対照比で約148%の血流増加)
- 脳の血流(大脳・小脳)も改善
また、**内リンパ水腫(すいしゅ)**の改善にも関与しているとされています。
✔ 要するに:
内耳や脳の血流を整えることで、めまい症状の軽減を目指すお薬です。
効能・効果
以下の病気にともなう「めまい・めまい感」の改善に使用されます:
- メニエール病
- メニエール症候群
- 眩暈症(げんうんしょう)
有効性(有効性試験等)
日本国内で実施された臨床試験(875例、二重盲検試験を含む)により、
**有用性(効果の高さ)**が確認されています。
主な対象疾患は以下のとおり:
- メニエール病
- メニエール症候群
- 眩暈症にともなうめまい
※記載は1960~1980年代の日本国内文献・データに基づきます。
用法・用量
通常、成人では 1回6~12mg を1日3回、食後に内服します。
| 規格 | 通常の用法 |
|---|---|
| 6mg錠 | 1回1~2錠 × 1日3回 |
| 12mg錠 | 1回1錠 × 1日3回(※1回量6~12mg範囲) |
※年齢・症状に応じて医師が調整します。
💡 飲み忘れた場合は、気づいた時点で1回分を服用。
次の服用時に「まとめて2回分」は避けましょう。
使用できない方(禁忌)
添付文書における「絶対禁忌」は記載されていませんが、
以下の方は必ず医師に申告してください。
慎重投与が必要なケース
- 消化性潰瘍の既往・活動性潰瘍
→ ヒスタミン様作用で胃酸分泌が増えるおそれ - 気管支喘息
→ 気道が収縮し、発作の誘発リスク - 褐色細胞腫・パラガングリオーマ
→ アドレナリン過剰により血圧が上がる可能性 - 妊娠中・妊娠の可能性
→ 利益が危険性を上回る場合に限る - 授乳中
→ 授乳継続か中止かは医師と相談を - 小児
→ 有効性・安全性を確認する臨床試験なし - 高齢者
→ 一般に生理機能が低下しているため、減量を含め注意が必要
飲み合わせに注意が必要な薬
添付文書に明確な相互作用リストは記載されていませんが、
以下の薬とは注意が必要と考えられます。
例:薬理学的な観点からの注意
- 抗ヒスタミン薬(酔い止め・一部アレルギー薬など)
→ 作用が相殺され、効果が弱くなるおそれ - MAO阻害薬(パーキンソン病の一部治療薬など)
→ ベタヒスチンの血中濃度が変動する可能性 - 胃に負担のある薬(NSAIDs、アスピリンなど)
→ 胃もたれ・胃痛などが起きやすくなる
🔔 市販薬・サプリを含め、自己判断での併用は避け、医師・薬剤師に申告を。
副作用と発生頻度
0.1~5%未満の頻度で報告されている副作用
- 消化器症状:悪心(おしん)・嘔吐
- 過敏症:発疹
服用後に吐き気・胃の不快感・発疹などが現れた場合は、
自己判断で服薬をやめず、医療機関に相談してください。
まとめ(受診の目安)
メリスロン®は、
内耳や脳の血流を改善し、めまいを和らげる薬です。
基本的な使い方
- 1回6~12mg × 1日3回(食後)
注意点
- 副作用:胃の不快感・皮疹などに注意
- 慎重投与対象:潰瘍・喘息・腫瘍・妊婦・授乳婦・小児・高齢者
- 飲み合わせ注意:抗ヒスタミン薬・MAO阻害薬・NSAIDs等
- サプリも含め、必ず医師に相談を
以下の症状がある場合は早めの受診を!
- めまいが長引く
- 耳鳴り・難聴を伴う
- 神経症状(しびれ・ろれつ困難・激しい頭痛)を伴う
当院からのご案内
当院では、
発作の頻度・強さ、生活への影響、併用薬を丁寧に確認し、
メリスロン®の用量調整や他の治療選択肢も含めてご提案いたします。
気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
参考文献・出典
PMDA 添付文書情報(2025年4月改訂 第4版)
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/
KEGG DRUG(D01592)
https://www.genome.jp/db/kegg/drug/D01592
医中誌・PubMedの代表論文:
例:渡辺いさむら, 耳鼻咽喉科, 39(11), 1237-1250, 1967
Tomita M. et al., Stroke, 9(4), 382-387, 1978
日本耳鼻咽喉科学会ガイドライン
(メニエール病・めまい診療ガイドライン2020)
よくある質問(Q&A)
-
メリスロンってどんな症状に効く薬?
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メリスロンは、内耳や脳の血流を改善して「めまい」を和らげる薬です。
主に以下の病気にともなう「めまい・ふらつき」に使われます。- メニエール病
- メニエール症候群
- 眩暈(げんうん)症
「ぐるぐる回るめまい」や「ふわふわする感じ」が続くときに処方されることが多いです。
-
同じようなめまいの薬と比べて、メリスロンの強みは何?
-
メリスロン(ベタヒスチンメシル酸塩)は、内耳の血流を改善してリンパ液のむくみ(内リンパ水腫)を抑える働きがあるのが特徴です。
類似薬(抗めまい薬)には、以下のような種類があります:
薬剤名 主な作用 特徴 トラベルミン(抗ヒスタミン系) 抗アレルギー・酔い止め効果 眠気が強め セファドール(ジフェニドール) 平衡調整・血流改善 抗コリン作用あり イソソルビド(イソバイドなど) 利尿作用で内リンパを減らす トイレが近くなる これらと比べて、メリスロンは比較的副作用が少なく、眠気も起こしにくいとされています。
-
メリスロンはいつからある薬?先発薬は?
-
日本での開発は1965年ごろから開始され、
**エーザイの先発品「メリスロン®」**として発売されました。アメリカでは1966年に「Serc(サーク)」という名前で販売されていましたが、現在は販売終了しています。
-
1か月(30日)分をもらったらいくらぐらい?薬価と実際の負担額は?
-
処方薬の**薬価(定価)**と、3割負担での目安価格は以下の通りです。
製品名 薬価 30日分の薬価 3割負担の目安 メリスロン錠6mg(先発) 9.0円/錠 810円 約240円 メリスロン錠12mg(先発) 10.4円/錠 936円 約280円 後発品(6mg/12mg) 6.3円 / 6.6円 567〜594円 約170〜180円 ※1日3回服用を30日間続けた場合の計算です。処方日数や薬局の加算により変動します。
-
メリスロンの効果はどれくらいで出る?持続時間は?
-
一般的に、効果は1〜2週間で徐々にあらわれてくるとされています。
即効性はないため、継続的な内服が必要です。持続時間についての明確なデータは少ないですが、
1日3回の服用間隔(約8時間おき)が目安とされています。
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妊娠中でもメリスロンは飲める?
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妊娠中の使用は「必要と判断された場合のみ」とされています。
胎児への明確な影響は確認されていませんが、動物試験データなどから
安全性は確立されていないため、医師がリスクとベネフィットを慎重に判断します。> つわりや体調変化によるめまいで悩む妊婦さんには、**非薬物療法(安静、補水など)**が第一選択になることもあります。
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授乳中に飲んでも大丈夫?
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授乳中の使用も「必要性が高い場合に限り検討」とされています。
ベタヒスチンの代謝・排泄が早いため、リスクは低いとする報告もありますが、
授乳の継続か中止かは医師と相談の上で判断されます。母乳中への移行性は不明
-
子どもにも使える薬?
-
小児に対する使用経験は限られており、臨床試験データがありません。
添付文書でも、小児への有効性・安全性は確立されていないとされています。
ただし、医師が必要と判断した場合に限り、症状や体重を見ながら慎重に処方されるケースはあります。
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