マラセチア毛包炎とは|ニキビと間違えやすい「カビによる毛包炎」の症状・ニゾラール治療・再発予防を医師が解説

ニキビかと思って皮膚科でもらった薬を塗ってるんですが、むしろ広がってきました。額と首と胸背中に大きさが揃った赤いブツブツがポツポツ出てて、抗生剤も効かないんです。

それ、マラセチア毛包炎かもしれません。真菌(カビ)の一種であるマラセチアが毛穴の中で増えて炎症を起こす病気で、見た目はニキビとよく似ていますが、抗菌薬やニキビ治療薬はむしろ悪化させることがあります。治療は抗真菌薬(ニゾラール)。よく聞かれるところを整理しましょう。
30秒で要点
- マラセチア毛包炎は真菌(マラセチア)による毛包の感染症。「カビが原因」と考えてOK
- 見た目は大きさが揃った2〜4mmの赤いブツブツ。白ニキビ(コメド)がないのが特徴
- 部位は額・首・胸背中、ニキビと違って体幹中心
- 治療は抗真菌薬。皮膚真菌症診療ガイドライン2025(日本皮膚科学会・日本医真菌学会)では抗真菌薬の内服を行うよう強く勧める(推奨度A)、軽症例には外用を考慮するとされています(外用のニゾラールクリームはマラセチア毛包炎には適応外使用)
- ニキビ治療薬(ベピオ・ディフェリン・抗菌薬)では治らない/むしろ悪化
- ステロイド外用・抗菌薬の長期使用が誘因のことも
マラセチア毛包炎とは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | マラセチア毛包炎(Malassezia folliculitis)/ピチロスポルム毛包炎 |
| 原因菌 | マラセチア属(Malassezia furfur, M. globosa, M. restricta 等) |
| 菌の種類 | 真菌(カビ)。皮膚の常在菌で、誰の皮膚にもいる |
| 好発年齢 | 10代〜40代男性に多いが、女性・年配層にも |
| 好発部位 | 額・髪の生え際・首・胸・背中・肩 |
| ニキビとの関係 | 同時併発する人も多い。「背中ニキビ」と言われていたものの多くが実はこれ |
マラセチアは皮脂を栄養にする真菌で、誰の皮膚にも常在しています。普段は無害ですが、皮脂分泌が多い・汗をかきやすい・免疫が下がる・抗菌薬を長く飲んだ等で異常増殖すると、毛穴の中で毛包炎を起こします。
ニキビと見分けるポイント
| 項目 | マラセチア毛包炎 | 尋常性ざ瘡(ニキビ) |
|---|---|---|
| ブツブツの大きさ | 2〜4mmで揃っている | バラバラ(白・黒・赤・膿が混在) |
| コメド(白ニキビ・黒ニキビ) | ない | ある(むしろ主役) |
| 分布 | 額・首・胸背中、左右対称、毛穴に沿う | 顎・口周り・頬中心、混在 |
| かゆみ | あり(チクチクすることも) | ふつう なし |
| 誘因 | 汗・湿気・ステロイド・抗菌薬・免疫低下 | ホルモン・皮脂・毛穴詰まり |
| ニキビ薬の反応 | 効かない/むしろ悪化 | 改善することが多い |
| 抗真菌薬の反応 | 2〜4週間で改善 | ほぼ無効 |
原因・悪化因子
- 多汗・蒸れ(夏・運動・サウナ・厚着)
- 湿度の高い環境(梅雨・夏・温浴施設)
- 皮脂分泌が多い体質
- 長期のステロイド外用(顔のステロイド酒さ様皮膚炎と併発しやすい)
- 長期の抗生剤内服(細菌は減るが真菌は逆に増える)
- 免疫抑制状態(糖尿病・ステロイド内服・HIV・がん治療)
- 整髪料・オイル・ヘアトリートメント(額のラインに出る)
- 運動後の汗を放置(背中・胸の悪化要因)
- 頻繁な体毛の脱毛・剃毛
- 厚塗りメイク・夜の落とし忘れ
診断
対面の皮膚科では丘疹・膿疱の内容物を採取して鏡検し、マラセチアの胞子を確認します(本症では菌糸ではなく胞子の形で存在するため、酸性メチレンブルーなどの染色を併用します)。当院ではこの検査はできませんので、症状・分布・経過から見当をつけ、典型例ならニゾラールでの治療を試します。
- 「ニキビ治療を半年やっても治らない」
- 「抗菌薬で悪化した/効かなかった」
- 「大きさが揃った赤いブツブツが体幹に」
- 「夏に悪化、冬に軽くなる」
- 上記が揃えばマラセチア毛包炎の可能性が高い
治療
当院の第一選択:ニゾラールクリーム(外用)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 薬剤名 | ニゾラールクリーム/ローション(ケトコナゾール2%) |
| 保険適応の状況 | 日本のニゾラール添付文書に「マラセチア毛包炎」の適応記載はなく、処方は脂漏性皮膚炎などの適応で行う「適応外使用」となります |
| 使い方 | 1日1〜2回、患部に薄く塗布(脂漏性皮膚炎への添付文書用法は1日2回) |
| 期間 | 2〜4週間で改善することが多い |
| 剤形の選び方 | 顔・体幹はクリーム/頭皮・毛のある部位はローション |
| 副作用 | 塗布部位の刺激感・赤み(軽度) |
| 薬価 | クリーム2%=14.5円/g×10g=1本145円(3割負担 約44円)/ローション2%=22.1円/g×10g=1本221円(3割負担 約66円) |
その他の外用抗真菌薬
いずれもマラセチア毛包炎の適応はなく、癜風・白癬などの適応での適応外使用となります。
| 薬剤名 | 成分 | 使う場面 |
|---|---|---|
| ニゾラールクリーム/ローション | ケトコナゾール | 第一選択 |
| アスタットクリーム | ラノコナゾール | ニゾラールが合わない時 |
| エクセルダームクリーム | スルコナゾール | 同上 |
| アトラントクリーム | ネチコナゾール | 同上 |
| エンペシド | クロトリマゾール | 広く効くイミダゾール系 |
シャンプー・ボディソープによる併用ケア
- ニゾラルシャンプー(医療用):海外輸入。日本では未承認
- コラージュフルフル液体石鹸/シャンプー:市販。マラセチア対策成分(ミコナゾール)配合
- セバメド(sebamed)シャンプー:pH5.5の低刺激シャンプー(抗真菌成分は含みません)
- 使い方:コラージュフルフルはよく泡立てて洗い、そのまま洗い流す(毎日の使用可)。「数分置いてから流す・週2〜3回」は日本未承認の海外ケトコナゾールシャンプーの用法で、国内製品には当てはまりません
内服薬(重症・難治例のみ)
外用で十分な効果が得られない場合や、広範囲にわたる場合にイトラコナゾール(イトリゾール、成人100mg/日で1〜2か月程度が一般的)やフルコナゾール(ジフルカン)の内服を皮膚科で検討します。イトラコナゾール(イトリゾール)は添付文書の効能・効果に「癜風、マラセチア毛包炎」が明記されており、保険適応内です(表在性皮膚真菌症のうち難治性あるいは汎発性の病型に使用すること、とされています)。一方フルコナゾール(ジフルカン)には本症の適応がなく、適応外使用となります。肝機能の採血・相互作用の評価が必要なので、当院では新規導入は行いません。
再発予防のセルフケア
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 汗をかいたら早めにシャワー | 運動・通勤・サウナ後は放置せず洗い流す |
| 通気のいい衣類 | 吸汗速乾・コットンなど。化繊で蒸れる人は素材を見直す |
| シーツ・枕カバーの洗濯 | 週1回以上。背中ニキビ/枕跡の毛包炎が多い人は要注意 |
| 整髪料・ヘアオイルを額につけない | 額・髪の生え際の毛包炎の原因に |
| 抗マラセチアシャンプーの定期使用 | コラージュフルフル等を予防的に(国内製品は毎日の使用可) |
| 抗生剤の安易な内服を避ける | 腸内・皮膚常在菌のバランスを崩す |
| ステロイド外用を漫然と使わない | 顔への長期使用はマラセチア増殖の温床に |
| 糖質・乳製品の過剰摂取に注意 | 皮脂分泌を増やす可能性 |
マラセチア毛包炎のよくある質問
診断・見分け方
-
ニキビとの違いを一言で言うと?
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「ニキビ=白ニキビあり・サイズばらばら・顔中心」、「マラセチア毛包炎=白ニキビなし・サイズ揃う・体幹中心・かゆい」と覚えてください。
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自分で見分けがつかない
-
プロでも肉眼だけでは難しいケースが多いです。「ニキビ治療を1〜2か月やって効かない/悪化する」ならマラセチアの可能性が高まる、と考えてください。
-
夏に悪化、冬に軽くなる
-
マラセチアの典型パターン。夏の汗と湿気で増殖し、冬には自然軽快する人も多いです。
-
かゆみがあります
-
マラセチア毛包炎の特徴的な症状。ニキビには通常かゆみがないので、「かゆい赤いブツブツ」はマラセチアを疑う材料に。
-
顔と背中にあります
-
顔と体幹が同時に出るのもマラセチアらしいパターン。ニキビは顔中心、思春期で背中も加わる程度。
治療
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ニゾラールは何日塗ればいい?
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最低2週間、できれば4週間続けてください。「治った」と思って早く止めると再発しやすいです。
-
1日何回塗る?
-
1日1〜2回。朝晩のセットが続けやすい。
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クリームとローション、どっち?
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顔・体幹はクリーム、頭皮・毛のある部位はローションが基本。ベタつきが嫌な部位はローションでも。
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かさぶたができてきた
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改善過程の一時的な反応のことも。痛みや強い赤みがなければ続行、ひどくなれば中止して相談を。
-
ステロイドと一緒に塗っても?
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原則NG。ステロイドはマラセチアを増やします。「赤いブツブツ=ステロイド」と自己判断しないで。
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1か月塗っても効きません
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別の病気の可能性。ニキビに見える別の病気10選を参考に、対面皮膚科でKOH顕微鏡検査を受けてください。
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内服が必要なのはどんな時?
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外用で2か月以上効かない/体幹の広範囲に広がっている/免疫抑制状態の方。皮膚科で肝機能採血の上、イトラコナゾールやフルコナゾールを検討します。
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治った後も予防で塗ったほうがいい?
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再発が多い人は「週1〜2回の予防塗布」または「抗マラセチアシャンプー(コラージュフルフル等)の定期使用」を続けるとよいです。
生活・予防
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お風呂・サウナはダメ?
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NGではないですが、汗をかいたら早めにシャワーが原則。サウナ後の汗を放置すると悪化します。
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運動はしてもいい?
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もちろんOK。ただし運動後すぐにシャワー+着替えを徹底してください。
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紫外線は関係ある?
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紫外線自体は直接の原因ではありませんが、汗・皮脂が増える夏に悪化しやすい。日焼け+汗の悪循環には注意を。
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体毛の脱毛・剃毛で悪化
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毛包を直接刺激する処置は一時的な毛包炎を引き起こすことがあります。脱毛後の保湿と清潔が大事。
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シャンプー・ボディソープのおすすめは?
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市販ならコラージュフルフル液体石鹸/シャンプー(ミコナゾール硝酸塩配合)が代表。よく泡立ててやさしく洗い、そのまま洗い流してください(毎日使えます)。
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整髪料がダメと言われた
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オイル・ワックス・ジェルなどの油分の多い整髪料が額の生え際にマラセチア毛包炎を起こしやすい。額にかからないように使うか、低油分タイプに切り替えを。
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食事との関係は?
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はっきりしたエビデンスはありませんが、糖質・乳製品の過剰摂取が皮脂分泌を増やし、間接的に影響する可能性は指摘されています。
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再発を繰り返す
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体質的にマラセチアが増えやすい方は再発しやすい傾向。予防的なシャンプー・温度湿度管理・整髪料の見直しが鍵。年に1〜2回の悪化期にニゾラールを再開する付き合い方になります。
特別な状況
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妊娠中・授乳中は使える?
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ニゾラール外用は全身への吸収はごくわずかですが、添付文書上は妊婦・授乳婦とも「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与」「授乳の継続または中止を検討」とされており、「使用可能」と言い切れる記載はありません。妊娠中・授乳中の使用は主治医とご相談ください。
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子どもにも出ますか?
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思春期以降に多いですが、皮脂分泌が増えている思春期前のお子さんにも出ることがあります。ニゾラールについては、低出生体重児・新生児を対象とした臨床試験は行われていません。お子さんへの使用は医師の判断のもとで行います。
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糖尿病と関係ある?
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血糖コントロール不良の糖尿病はマラセチア毛包炎の悪化因子になります。HbA1cの管理も併せて。
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アトピー性皮膚炎と一緒に出てる
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よくある組み合わせ。アトピーで皮膚バリアが弱っているところに、ステロイド長期使用で誘発されるパターンがあります。非ステロイド系(プロトピック・コレクチム)への切り替え+抗真菌薬を検討。
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HIV陽性/免疫抑制中です
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免疫が下がっているとマラセチア毛包炎が広範囲・難治化することがあります。主治医や皮膚科専門医での管理を。
当院でできること
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オンラインでニゾラールを出してもらえる?
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はい。Zoomで動画を見せていただき、典型的なマラセチア毛包炎であれば処方可能です。
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当院でできないことは?
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KOH顕微鏡検査はオンラインでは行えないため、確定診断は対面皮膚科でとなります。内服抗真菌薬の新規導入も肝機能採血が必要なため当院では行いません。
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診断が不確実な時はどうする?
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まずニゾラールを2〜4週間試して反応を見るのが安全な戦略。改善すればマラセチア、改善しなければ他疾患を疑って対面皮膚科へ。
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再発のフォローは?
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再発の度に当院でオンライン受診→ニゾラール処方というサイクルは可能。年に複数回繰り返す方は、予防戦略を含めて一度対面皮膚科で評価をおすすめします。
当院の方針
- 典型的なマラセチア毛包炎はZoom問診の上、ニゾラールクリーム・ローションを処方可能
- 初発・診断が不確実な場合は、まず2〜4週間のニゾラールトライアル→改善しなければ対面皮膚科でKOH検査
- 内服抗真菌薬(イトラコナゾール・フルコナゾール)の新規導入は肝機能採血が必要なため、対面皮膚科をご紹介
- ステロイドや抗菌薬で悪化している方は、原因薬剤の中止+ニゾラールへの切り替えを検討
- 再発が多い方には、市販の抗マラセチアシャンプー(コラージュフルフル)の予防使用もご紹介
- 処方が確定すると、薬局から服薬指導のお電話をしたうえで宅薬便(ポスト投函)でお薬をお送りします
まとめ
- マラセチア毛包炎は真菌による毛包の感染症
- 大きさが揃った赤いブツブツ+白ニキビなし+体幹中心+かゆみがサイン
- 治療の第一選択はニゾラールクリーム/ローションを2〜4週間
- ニキビ薬・抗菌薬では治らない/むしろ悪化することも
- 再発予防は汗対策・シーツ・整髪料・抗マラセチアシャンプー
- 広範囲・難治は対面皮膚科で内服薬の検討
※本記事の薬剤情報は KEGG/JAPIC 収載のニゾラールクリーム2%(帝國製薬・2026年5月改訂 第3版)/ニゾラールローション2%(岩城製薬・2022年9月改訂 第4版)およびイトリゾールカプセル50の各添付文書に基づいています。外用のニゾラールには「マラセチア毛包炎」の適応記載がなく適応外使用となりますが、内服のイトラコナゾール(イトリゾール)は同病名が効能・効果に明記された適応内使用です。市販の抗マラセチアシャンプー(コラージュフルフル等)の成分・使い方はパッケージで最新版をご確認ください。
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この記事の監修者

- 梅田北オンライン診療クリニック 院長
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【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会系病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)を修了し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。
【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/公衆衛生修士(MPH)/産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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