糖尿病の薬を徹底比較|メトホルミン・DPP-4・SGLT2・GLP-1の選び方
糖尿病の薬を徹底比較|メトホルミン・DPP-4・SGLT2・GLP-1の選び方
当院で出さない低血糖薬と「内科主治医必須+継続処方のみ」の方針も明記

糖尿病の薬っていっぱい種類がありますよね。どれを選べばいいんでしょうか?低血糖が心配で…

糖尿病薬はSGLT2阻害薬・GLP-1受容体作動薬など新しい仕組みが次々登場し、「低血糖を起こしにくい」「体重が増えにくい」「心臓・腎臓を守る」選択肢が広がっています。
当院では、低血糖を起こしやすいSU薬・グリニド・インスリンは処方しません。
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このお薬の相談は、オンライン診療で
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目次
⚠ 当院の糖尿病対応 2つの前提
- ① 内科の主治医がいる方が対象:糖尿病治療は対面の内科・糖尿病外来の主治医のもとで進めるのが基本。当院は主治医のもとで治療中の方の「継続処方」を原則とし、新規診断・新規薬剤開始は行いません(リベルサスを含む全薬剤)。
- ② 採血は当院では行えません:HbA1c・血糖・腎機能・肝機能などのフォロー採血はオンラインでは一切できません。定期的に内科主治医のところで採血を受けていただく必要があります。
主治医がいない・新規発症が疑われる方は、まず地域の内科・糖尿病外来で診断と初期治療を。安定期に入った後の継続処方の補助として当院をご利用いただけます。
🚫 当院で「処方しない」薬
| 薬剤 | 理由 |
|---|---|
| SU薬(アマリール/グリミクロン/オイグルコン) | 低血糖が起こりやすく重症化、無自覚性低血糖が問題、体重増加 |
| グリニド(ファスティック/グルファスト/シュアポスト) | 食事タイミングを外すと低血糖、1日3食前服用が必要、オンラインで微調整困難 |
| インスリン製剤(ノボラピッド/トレシーバ等) | 用量の細かい調整が必要、手技指導・SMBG必要、低血糖対応が緊急 |
| 皮下注GLP-1(オゼンピック/トルリシティ/ビクトーザ)とGIP/GLP-1受容体作動薬(マンジャロ) | 注射手技指導が必要 |
必要な方は対面の糖尿病専門医療機関へご紹介します。
🌟 当院で出せる経口糖尿病薬(継続処方)
| 分類 | 代表薬 | 作用 | 低血糖 |
|---|---|---|---|
| ① ビグアナイド | メトグルコ(メトホルミン) | 糖新生抑制/インスリン抵抗性改善 | 単独でなし |
| ② DPP-4阻害薬 | テネリア/ジャヌビア/オングリザ/スイニー/マリゼブ(週1) | インクレチン分解抑制 | 少ない |
| ③ SGLT2阻害薬 | フォシーガ/ジャディアンス/カナグル/スーグラ/ルセフィ/デベルザ | 尿に糖を出す | 少ない |
| ④ GLP-1経口 | リベルサス | インクレチン強化。DPP-4阻害薬とは作用機序が重複するため併用しません(保険上も併用不可) | 少ない |
| ⑤ αGI | セイブル/ベイスン/グルコバイ | 腸での糖吸収を遅らせる | 単独でなし |
| ⑥ チアゾリジン | アクトス | インスリン抵抗性改善 | 少ない |
| ⑦ 配合剤 | メトアナ/カナリア/スージャヌ/トラディアンス/イニシンク/リオベル | — | — |
① メトホルミン(メトグルコ):第一選択
世界的な第一選択。低血糖を起こさず、体重も増えにくく、心血管予防エビデンスもあり安価。
メトホルミンの使い方と注意点
用量:1日500mg程度から開始、1〜2か月かけて1,500〜2,250mgまで増量。
飲むタイミング:食後または食直後(空腹時は胃腸障害が出やすい)。
主な副作用:吐き気・下痢・食欲不振(少量から開始で軽減)。
稀な重篤副作用:乳酸アシドーシス(脱水・腎機能低下・大量飲酒で起こりやすい)。
禁忌・慎重投与:重度腎機能障害(eGFR<30)、肝機能障害、心不全、ヨード造影剤使用前後。
シックデイ・造影CT前後は休薬。
② DPP-4阻害薬:日本人によく合う
インクレチン分解を防ぎ、食事に応じて作用するため低血糖を起こしにくい。日本人はインスリン分泌が低めなのでよく合います。
| 薬剤 | 頻度 | 特徴 |
|---|---|---|
| テネリア | 1日1回 | 効果安定、腎機能低下でも使いやすい |
| ジャヌビア/グラクティブ | 1日1回 | 古典的、長期データ豊富 |
| エクア | 1日2回 | 効果しっかり |
| オングリザ | 1日1回 | 心不全の方は注意 |
| ネシーナ | 1日1回 | 長く使われる |
| スイニー | 1日2回 | 腎排泄型。重度腎機能障害・末期腎不全では1日1回100mgへ減量(用量調節が不要なのはテネリア・トラゼンタ) |
| マリゼブ/ザファテック | 週1回 | 飲み忘れが減る |
③ SGLT2阻害薬:尿に糖を出す、心臓・腎臓も守る
糖を尿に出す仕組み。体重減(2〜3kg)・血圧低下・心不全/腎不全予防のエビデンス豊富。糖尿病+心不全/慢性腎臓病の方には積極推奨。
| 薬剤 | 特徴 |
|---|---|
| フォシーガ | 糖尿病+心不全+慢性腎臓病に適応 |
| ジャディアンス | 糖尿病+心不全+慢性腎臓病に適応(2024年2月にCKDの適応が追加) |
| カナグル | 糖尿病性腎症の進行抑制 |
| スーグラ | 体重減少効果 |
| ルセフィ/デベルザ/アプルウェイ | 日本発の薬 |
SGLT2阻害薬の注意点
① 尿路感染症・性器感染症:陰部の清潔・水分摂取・症状が出たら早めに受診。
② 脱水:1日1.5〜2Lの水分摂取。
③ シックデイは一時休薬:発熱・嘔吐・下痢で食事ができない時は休薬。
④ サルコペニア・体重減少:高齢者・痩せ型は注意。
禁忌:重症ケトーシス・糖尿病性昏睡または前昏睡、重症感染症・手術前後・重篤な外傷、過敏症の既往。1型糖尿病は禁忌ではなく、インスリン併用下での適応があります(フォシーガ・スーグラなど)。重度腎機能障害では血糖降下作用が期待できないため推奨されませんが、禁忌ではありません。
④ リベルサス(経口GLP-1)
世界初の経口GLP-1。HbA1c低下作用が強く、体重も減る。皮下注GLP-1は当院では処方しません。
リベルサスの飲み方ルール
① 朝の空腹時に
② コップ半分の水(約120mL)で
③ そのまま噛まずに飲む
④ 服用後30分は飲食・他剤NG
食事や水分と一緒だと吸収が落ち効果が出なくなります。
⑤ αGI と ⑥ チアゾリジン
| 薬剤 | 作用 | 向く方 | 注意 |
|---|---|---|---|
| セイブル/ベイスン/グルコバイ | 食後の糖吸収を遅らせる | 食後血糖が高い | 食直前に服用、低血糖時はブドウ糖で |
| アクトス | インスリン抵抗性改善 | 脂肪肝・メタボ | 体重増加・むくみ、心不全禁忌 |
🩺 ケース別:私にはどの薬?
| ケース | 第一選択 |
|---|---|
| 標準的な2型糖尿病 | メトホルミン |
| 肥満を伴う2型 | メトホルミン or SGLT2 |
| 痩せ型(インスリン分泌低下優位) | DPP-4 or リベルサス |
| 心不全合併 | SGLT2(フォシーガ・ジャディアンス) |
| 慢性腎臓病合併 | SGLT2(フォシーガ・カナグル) |
| 食後血糖が高い | αGI |
| 脂肪肝・メタボ | メトホルミン/チアゾリジン/SGLT2 |
| 高齢者(80歳以上) | DPP-4 |
生活習慣のポイント
- 食事:適正カロリー・バランス・ベジファースト
- 運動:週150分以上の有酸素+週2回の筋トレ
- 睡眠:6〜8時間。不足は血糖悪化
- 禁煙・節酒
- 定期受診:3か月ごとのHbA1c、年1回の眼底検査・尿アルブミン(主治医で)
「すぐ受診」が必要なサイン
- 冷や汗・震え・意識朦朧(低血糖)
- 強い倦怠感・嘔吐・呼気の甘酸っぱい匂い(ケトアシドーシス)
- 足の傷が治らない・黒くなってきた
- 急な視力低下・視野欠損
受診予約方法

オンライン診療で糖尿病の薬は出してもらえますか?

はい、ただし「内科の主治医のもとで治療中の2型糖尿病の方の継続処方」のみとなります。新規診断・新規薬剤開始は行いません。
またHbA1cや血糖などのフォロー採血は当院オンライン診療では一切できませんので、定期的に内科主治医のところで採血を受けていただく必要があります。
継続処方の対象はメトホルミン・DPP-4阻害薬・SGLT2阻害薬・リベルサス・αGI・チアゾリジン薬・各種配合剤です。処方が確定すると、薬局から服薬指導のお電話をしたうえで宅薬便(ポスト投函)でお薬をお送りします。最短で翌日にお手元に届きますが、薬局の服薬指導の枠の状況によっては、お電話やお届けが翌日にずれ込むこともあります。あらかじめご了承ください。
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よくある質問
-
なぜSU薬やインスリンを処方しないんですか?
-
当院では低血糖を起こしやすい薬を処方していません。理由は、
① 低血糖は救急搬送や事故の原因になる重篤な状態(高齢者で重症化しやすい)、
② オンラインでは血糖測定の確認や食事・運動との細かい調整が難しい、
③ インスリン治療は手技指導・SMBG・シックデイ対応など対面で経験豊富な医療機関がベスト。
必要な方は対面の糖尿病専門医療機関へご紹介します。
-
メトホルミンでお腹を壊しました。やめるべき?
-
消化器症状は使い始めの数週間によくある副作用。① 少量(250mg〜500mg)から徐々に増量、② 食後に服用、で改善することが多い。
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SGLT2阻害薬で「やせる」って本当?
-
体重は平均2〜3kg減。糖を尿に出す(1日約60〜80g=240〜320kcal相当)作用と軽い利尿の合計。「ダイエット薬」ではなく糖尿病薬です。
-
SGLT2阻害薬で尿路感染症になりやすい?
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はい、糖が尿に出るためカンジダ・膀胱炎リスクがやや上昇(特に女性)。陰部の清潔・水分摂取・症状が出たら早めに受診。
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リベルサスの飲み方が難しい
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① 朝の空腹時に、② コップ半分の水(約120mL)で、③ そのまま噛まずに、④ 服用後30分は飲食・他剤NG。食事や水分と一緒だと吸収が落ちます。
-
SGLT2阻害薬の「シックデイ」って何?
-
発熱・嘔吐・下痢で食事ができない日のこと。SGLT2阻害薬は一時休薬、水分摂取をしっかり、症状が長引けば受診。
-
運転免許で「重度低血糖」のある人は申告が必要と聞きました
-
はい、SU薬・インスリンなど重度低血糖を起こす可能性のある治療を受けている方は運転免許の申請時に申告が必要。
当院ではこうした治療を行わないため、運転免許の申告は通常不要です。
-
インフルエンザの予防接種は受けたほうがいい?
-
はい、糖尿病があると感染症で重症化しやすいので、毎年のインフルエンザワクチン、高齢者の肺炎球菌ワクチン、新型コロナワクチンが推奨されます。肺炎球菌の定期接種は「65歳になる年度の1年間」が対象で(5歳刻みの経過措置は2024年3月末で終了)、2026年度からはPCV20が使われます。
-
糖尿病薬を飲むだけで安心していい?
-
いいえ、薬は食事・運動・生活改善と一緒に使うのが基本。薬だけ飲んで生活習慣を見直さないと量がどんどん増えます。
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オンライン診療で糖尿病の薬は出してもらえますか?
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はい、ただし内科の主治医のもとで治療中の方の継続処方のみ(新規診断・新規薬剤開始は行いません)。
HbA1c等のフォロー採血は当院では行えませんので、定期的に内科主治医のところで採血を受けていただく必要があります。
継続処方の対象はメトホルミン・DPP-4・SGLT2・リベルサス・αGI・チアゾリジン・配合剤です。処方が確定すると、薬局から服薬指導のお電話をしたうえで宅薬便(ポスト投函)でお薬をお送りします。最短で翌日にお手元に届きますが、薬局の服薬指導の枠の状況によっては、お電話やお届けが翌日にずれ込むこともあります。あらかじめご了承ください。
\ 来院不要・スマホで完結 /
このお薬の相談は、オンライン診療で
スマホで診察を受ける 初めての方|初診 1,000円〜(保険適用) いつものお薬を続ける 2回目以降の方|再診 450円〜・最短翌日着料金と受診の流れを1分で確認できます
参考文献・出典
- 日本糖尿病学会編「糖尿病診療ガイドライン2024」「糖尿病治療ガイド2024-2025」
- PMDA 医薬品添付文書 各糖尿病薬
- 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」
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この記事の監修者

- 梅田北オンライン診療クリニック 院長
-
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会系病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)を修了し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。
【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/公衆衛生修士(MPH)/産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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