【2026年6月~】診療報酬改定でお会計はいくら変わる?オンライン診療の実例で解説します

診療報酬改定でお会計はいくら変わる?
オンライン診療の実例で解説します(2026年6月~)

6月からお会計が変わると聞いたのですが、どれくらい変わるのでしょうか?

初診で約46円、再診で約15円の増加です。年間でも約230円ほどの差で、医療従事者の賃上げと物価対応が主な理由です。

2026年6月1日より、診療報酬改定が施行され、当院でのお会計金額が一部変わります。「実際にどれくらい変わるの?」「なぜ変わるの?」というご質問にお答えするため、具体的な処方ケースを例に、5月までと6月以降のお会計の差を解説します。

※ 本記事の料金例は梅田北オンライン診療クリニックでの算定項目をもとにした例示です。他のオンライン診療クリニックや対面診療のクリニックでは、算定する加算の種類・点数が異なるため、お会計金額も変わります。ご自身がかかられているクリニックでの詳細は、受付にお問い合わせください。

例1:オンライン初診 + メジコン錠(咳止め)の処方

「のどの痛み・咳でオンライン初診を受け、メジコン錠(鎮咳薬)を処方箋でお出しした」という典型的なケースです。

5月31日まで(旧体制)

項目点数金額(10割)
情報通信機器を用いた初診料253点2,530円
医療情報取得加算1点10円
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)6点60円
処方箋料(院外処方)60点600円
一般名処方加算28点80円
合計328点3,280円
患者様お支払い(3割負担)約984円

6月1日から(新体制)

項目点数金額(10割)変更点
情報通信機器を用いた初診料253点2,530円据え置き
医療情報取得加算廃止制度廃止により0円
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)注523点230円6→23点に引き上げ
物価対応料(新設)2点20円新たに加算
処方箋料(院外処方)60点600円据え置き
一般名処方加算26点60円8→6点に変更
合計344点3,440円
患者様お支払い(3割負担)約1,030円

差額のまとめ(初診)

5月まで6月から
合計点数328点344点+16点
10割の金額3,280円3,440円+160円
患者様お支払い(3割)984円1,030円+約46円

例2:オンライン再診 + メジコン錠の継続処方

「前回診療の継続で再診し、同じくメジコン錠を処方箋でお出しした」というケースです。

5月31日まで(旧体制)

項目点数金額(10割)
情報通信機器を用いた再診料73点730円
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)2点20円
処方箋料(院外処方)60点600円
一般名処方加算28点80円
合計143点1,430円
患者様お支払い(3割負担)約429円

6月1日から(新体制)

項目点数金額(10割)変更点
情報通信機器を用いた再診料74点740円+1点引き上げ
外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)注56点60円2→6点に引き上げ
物価対応料(新設)2点20円新たに加算
処方箋料(院外処方)60点600円据え置き
一般名処方加算26点60円8→6点に変更
合計148点1,480円
患者様お支払い(3割負担)約444円

差額のまとめ(再診)

5月まで6月から
合計点数143点148点+5点
10割の金額1,430円1,480円+50円
患者様お支払い(3割)429円444円+約15円

1年間のご通院でどれくらい変わる?

「初診1回+月1回の再診を1年継続」した場合の年間お支払額の変化です。

項目回数5月まで6月から
初診1回984円1,030円+46円
再診12回5,148円5,328円+180円
年間合計6,132円6,358円+約226円

1年通院しても差額は約230円程度。月1回のコーヒー1杯分よりも少ない金額です。

なぜ変わるのか:制度改定の背景

① 医療従事者の処遇改善(賃上げ)

人手不足が深刻化する医療現場で、看護師・医療事務スタッフの給与水準を引き上げ、人材を確保することが目的です。ベースアップ評価料は、この加算による収入を全額、対象スタッフの賃上げに使うことが法律上義務付けされています。患者様のお支払いがそのまま医療現場で働く方々のお給料に反映される仕組みです。

当院でも、勤続2年以上の医療事務スタッフ2名への賃上げを2026年6月から実施し、「継続的賃上げ実施加算(注5)」を算定しております。

② 物価高騰への対応

電気代・物資費の高騰が医療機関の運営費を圧迫しているため、新たに「物価対応料」が設けられました。届出不要で全国の保険医療機関に一律適用される国の制度です。

まとめ

6月からのお会計変更は、初診で約+46円、再診で約+15円(3割負担)です。年間でも約230円ほどの差で、主な理由は医療従事者の賃上げと物価対応です。患者様にはご不便をおかけしますが、引き続き安心してかかれるクリニックであり続けるための制度改定であることをご理解いただければ幸いです。ご不明な点は受付までお気軽にお問い合わせください。


よくある質問(Q&A)

初診と再診で負担増の金額は違いますか?

はい。今回の改定では初診が約+46円(3割負担)、再診が約+15円の増加となっています。再診の方が変化は小さく、年12回通院されても差額は約180円です。

今後もお会計が変わることはありますか?

診療報酬改定は原則2年ごとに行われますので、次回は2028年6月頃が予定されています。改定の際はあらためてご案内いたします。

この記事の監修者

原 達彦
原 達彦梅田北オンライン診療クリニック 院長
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会系病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。

【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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