オンライン診療で薬だけ処方してもらえる?初診・再診の違いを医師が解説

オンライン診療で薬だけ処方してもらえる?
初診・再診の違いを医師が解説

オンライン診療って、薬だけ処方してもらうことはできますか?

診察なしで薬だけ処方することはできませんが、医師の診察を前提にすれば多くのケースで処方可能です。特にいつもの薬や軽症の症状はオンライン診療と相性が良いです。

オンライン診療で「薬だけ」は可能か?

結論としては、「薬だけほしい」というニュアンスでの利用は可能です。

ただし大前提として、医師の診察なしで薬だけ処方することはできません。

症状を確認し、これまでの治療歴・現在使っている薬・副作用のリスクなどを踏まえたうえで、医師が適切と判断した場合に処方されます。患者さんが「この薬が欲しい」と思っていても、そのまま必ず処方されるわけではなく、医師の判断が入るというのがポイントです。

以前出ていた薬でも、必ず処方されるとは限らない

よくある誤解ですが、「前に出されていた薬だから今回も出る」とは限りません。

  • ステロイド外用薬:長期間漫然と使うと副作用が出る可能性があるため、状態によっては弱いステロイドや、処方しないなどの判断をします
  • 利尿薬:むくみがない状態で強い利尿薬を使うと、腎機能への負担が出る可能性があります

医師は「その時点で本当に必要かどうか」を見て判断しています。1〜2か月前は必要だった薬でも、現在は症状が軽くなっていれば、続けるよりやめる方が適切なこともあります。

初診で処方できない薬もある

オンライン診療では、制度上、初診で処方できない薬があります。

  • ベンゾジアゼピン系睡眠薬(マイスリー、レンドルミン等)
  • 抗不安薬(デパス、ソラナックス等)

これらは厚生労働省の指針により、初診のオンライン診療では処方が制限されています。再診以降は、医師が継続治療に必要と判断した場合に限り処方可能です。

また、当院では安全性の観点から、こういった薬は再診であっても基本的には処方していません。

オンライン診療は手軽に受診できる分、強い薬を漫然と使ってしまうリスクもあるため、慎重に判断しています。

必要な場合は、対面診療でしっかり評価を受けていただくことをおすすめしています。

参考:厚生労働省「情報通信機器を用いた精神療法の適切な実施に関する指針」(2025年12月)

実際は「短時間診察+処方」という使い方が多い

実際のオンライン診療では、「薬だけほしい」という方でも、簡単な診察を行ったうえで処方するケースが多くみられます。

  • 花粉症の薬
  • アトピーの外用薬
  • 生活習慣病の継続薬

こういった症状では診察自体が数分で終わることも多く、結果的に「薬だけに近い感覚」で利用されている方が多い印象です。

処方できるか迷った場合はどうする?

「この薬が欲しいけど出してもらえるか分からない」という場合は、一度オンライン診療で相談していただいて問題ありません。

実際の診察の中で以下を判断します。

  • 処方できるかどうか
  • 別の薬の方がいいか
  • 対面受診が必要か

もし開始してすぐに「これは処方できない」と判断した場合、

当院では短時間で終了する場合には費用をいただきません。

迷っている場合はご予約の上、お気軽に相談ください。

市販薬とオンライン診療の処方薬の違い

「薬局で買う薬と何が違うのか?」という点もよく聞かれます。シンプルにいうと、薬の強さと選択肢が違います。

  • 睡眠薬:薬局で買えるものは効果が穏やか。医療機関では、より効果が強いものも処方可能
  • 抗生物質:日本では薬局では購入不可。医師の判断のもとでのみ処方されます
  • ステロイド外用薬・胃薬:より効果の高いものは医療機関での処方が必要

費用面でもオンライン診療はメリットがある

薬局で市販薬を購入すると、花粉症の薬でも1,000〜2,000円程度かかることがあります。一方、保険診療であれば3割負担のため、より適切な薬をより安く受けられる可能性があります。

さらに通院の手間や時間もかからないため、トータルでの負担はかなり軽くなります。オンライン診療の料金についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。

まとめ

オンライン診療では、診察を前提にすれば多くのケースで薬の処方は可能です。ただし医師の判断が必ず入るため、希望すれば何でも処方されるわけではありません。軽症や継続薬の処方には非常に向いており、強い薬や検査が必要なケースでは対面診療が適しています。「薬だけほしい」というニーズにも対応しつつ、安全性を考えながら処方されるのがオンライン診療の特徴です。


よくある質問(Q&A)

初診でも薬を処方してもらえますか?

多くの症状では初診でも処方可能ですが、ベンゾジアゼピン系睡眠薬(マイスリー、レンドルミン等)や抗不安薬(デパス、ソラナックス等)は厚生労働省の指針により初診のオンライン診療では処方が制限されています。まずはご相談ください。

「この薬が欲しい」と伝えれば必ず処方してもらえますか?

処方するかどうかは医師の判断によります。症状や治療歴、副作用リスクを踏まえて適切かどうかを確認します。以前処方されていた薬でも、現在の状態によっては処方しないこともあります。

この記事の監修者

原 達彦
原 達彦梅田北オンライン診療クリニック 院長
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会系病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)に在籍し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。

【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/
産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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