ニキビ治らない…そんな時に使う薬「デュアック」ってどんな薬?

ニキビ治らない…そんな時に使う薬
「デュアック」ってどんな薬?

ニキビで『デュアック®配合ゲル』を使っています。

デュアック®配合ゲルは、
赤ニキビに効く殺菌+抗炎症+角質ケアを1本で行える外用ニキビ薬です。

デュアック®配合ゲルはオンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

クリンダマイシン 1%+過酸化ベンゾイル 3%(デュアック®配合ゲル)とは

デュアック®配合ゲルは、ニキビ(尋常性ざ瘡)の原因であるアクネ菌を殺菌しながら、炎症と毛穴の詰まり(角質肥厚)も改善できる、日本初の外用合剤です。

  • 抗菌薬【クリンダマイシン 1%】
  • 殺菌・角質剥離・抗炎症作用【過酸化ベンゾイル(BPO)3%】

この2つの成分が1本に配合されています。


効能・効果

  • 適応症:尋常性ざ瘡(一般的なニキビ)
  • 対象菌種:アクネ菌・ブドウ球菌属(感受性のあるもの)

※ 重度(結節・嚢腫など)の場合は、他の治療との併用が必要です。


有効性(国内第Ⅲ相試験)

評価項目2週後12週後
炎症性皮疹の減少率56.3%81.0%
  • 1日1回の使用で総皮疹数が平均55個減少
  • 効果の立ち上がりが早く、モチベーション維持にも役立ちます

用法・用量

  • 1日1回、洗顔後に患部へ薄く塗布
  • 12週以内に効果が見られない場合は中止を検討
  • 炎症が治まれば、維持療法(例:ベピオ®)への切り替えも選択肢です

使用できない方(禁忌)

  • 本剤またはリンコマイシン系抗菌薬にアレルギーのある方

併用注意が必要な薬

相互作用薬注意点
エリスロマイシン外用剤クリンダマイシンの効果を打ち消すおそれ
スルホンアミド外用剤一時的な変色(黄色~橙色)の報告あり
筋弛緩薬(例:ツボクラリン)筋肉の動きを抑えすぎるリスクあり

副作用と頻度

よくある副作用(5%以上)

  • 乾燥
  • 接触皮膚炎(かぶれ)
  • 紅斑(赤み)
  • 皮膚のめくれ
  • かゆみ

稀だが注意が必要な副作用

  • 焼けるような刺激感
  • 水ぶくれ、ただれ
  • 光線過敏症(紫外線で悪化)

重篤な副作用(頻度不明)

  • 偽膜性大腸炎(下痢・腹痛が続く場合はすぐ受診)

まとめ

デュアック®配合ゲルは、
殺菌+抗炎症+角質ケアを1本で行える外用ニキビ薬です。

  • 12週間で80%以上の皮疹減少が期待できる
  • 抗菌薬単剤より早く効く
  • 耐性菌にも配慮された設計

参考文献・出典

【添付文書】デュアック配合ゲル 添付文書(PMDA収載)

【インタビューフォーム】サンファーマ社提供(薬効・臨床試験・安全性等)

【国内臨床試験】STF115287 試験、STF115288 試験(第Ⅲ相)

【文献】

Jackson JM et al. J Drugs Dermatol. 2010; 9:131-136.

Langner A et al. Br J Dermatol. 2008; 158:122-129.

よくある質問(Q&A)


デュアックと同じ系統の薬と比べて、どこが優れているの?

「抗菌+抗炎症+角質ケア」が1本でできるのが最大の強みです。

デュアックは、

  • 抗菌薬のクリンダマイシン(アクネ菌を抑える)
  • 酸化剤の過酸化ベンゾイル(殺菌・角質剥離・炎症を抑える)

この2つを1本にまとめた“合剤”です。

💡ポイント

作用の種類が多いため、非炎症性ニキビ(白ニキビ)にも赤ニキビにも両方対応できます。

抗菌薬単独では耐性菌の問題がありますが、BPO(過酸化ベンゾイル)の併用で耐性菌にも効果が期待できます。

海外・国内の臨床試験で、単剤よりも高い有効性が証明されています。

デュアックの発売はいつ?どこの会社?

日本では2015年に承認・発売されました。

日本の製造販売承認取得:2015年3月

製造販売元:サンファーマ株式会社

開発:Stiefel社(現 GlaxoSmithKlineグループ)

1か月(30日)処方されたときの薬価と自己負担額は?

1gあたり99.5円。30g処方での実際の目安価格は以下の通りです。

処方量薬価(薬局への公定価格)3割負担の自己負担額(目安)
30g2,985円約900円

※調剤料・処方料は別途かかります

デュアックはどれくらいで効き始める?効果はどのくらい続く?

早ければ2週間で炎症ニキビが半減、12週で大きく改善が期待されます。

  • 第Ⅲ相臨床試験によると、2週間で炎症性皮疹が平均56.3%減少
  • 12週で平均81.0%減少というデータがあります

妊娠中でもデュアックは使えるの?

. 原則として、妊娠中の使用は「慎重に判断」されます。

注意点:使用は短期間・最小限にとどめることが原則です。ください。

使用可否:医師が治療上必要と判断すれば使用可能

理由:BPOの催奇形性リスクは低いとされていますが、十分な妊婦での安全性データはありません。

授乳中でもデュアックを使っていいの?

授乳中も必要に応じて使えますが、塗布部位と授乳の工夫が必要です。

授乳後すぐに塗る、または塗った後はしっかり洗い流すなど、赤ちゃんに触れない工夫が必要です

子どもにも使えるの?

12歳未満の小児は基本的に対象外です。

注意点:思春期以降(12歳以上)で医師の判断により使用されることがありますが、副作用(乾燥・刺激など)に注意して使用量や使用範囲を調整する必要があります。

小児への使用可否12歳未満は臨床試験未実施のため、原則使用しない