アラミストは1日1回で24時間効く鼻炎薬|花粉症の鼻づまりにおすすめ
アラミストは1日1回で24時間効く鼻炎薬|
花粉症の鼻づまりにおすすめ

アレルギー性鼻炎で『アラミスト』を使っています。

鼻に使用するタイプのお薬で1日1回のお薬です。
即効性もあり、持続性もあるステロイドタイプの薬です。
アラミスト(フルチカゾンフランカルボン酸エステル)は
オンライン診療で処方可能です。
この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。
アラミスト(フルチカゾンフランカルボン酸エステル)とは
アラミストは、1日1回の使用で24時間効果が持続するステロイド点鼻薬です。
主成分であるフルチカゾンフランカルボン酸エステル(以下、FF)は、鼻の炎症や腫れを抑え、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといったアレルギー症状を総合的に改善します。
グラクソ・スミスクライン社によって開発され、日本では2009年に発売されました。
アラミストの特徴
フルナーゼの後継薬
旧製品「フルナーゼ(1日2回)」と同等以上の効果と安全性を持ちつつ、アラミストは1日1回投与でOK。核内への滞留時間が長いため、安定した効果が持続します。
初日から効いて24時間続く
速効性と持続性が特長。成人の季節性アレルギー性鼻炎では、使用初日から効果を実感し、その後24時間持続することが確認されています。
操作しやすい「横押し型デバイス」
人間工学に基づいた設計で、初心者でも使いやすく、薬剤も安定して霧状に噴霧されます。
少量でもしっかり効く
グルココルチコイド受容体への結合力は従来品の約1.7倍。少量でもしっかり効果を発揮します。
効能・効果
- アレルギー性鼻炎(通年性・季節性のいずれも適応)
有効性データ
成人・通年性アレルギー性鼻炎
- 110 µμg/日 × 2週間で、プラセボ比 −0.79ポイント改善
- 副作用発現率:7.5%(主に血中コルチゾール低下)
成人・季節性アレルギー性鼻炎
- フルナーゼ200 µμg/日(1日2回)と比較して非劣性(効果が劣っていないこと)を示す
- 1日目から効果発現
小児(6~15歳)
- 55 µμg/日 × 2週間で、プラセボ比 −1.09ポイント改善
- 副作用:0.7%(鼻部不快感1例)
成長への影響
- 1年間使用で成長速度への影響は0.27 cm/年以内と安全性が確認されています。
用法・用量
年齢 | 1回の噴霧数 | 投与回数 | 1日総投与量 |
---|---|---|---|
成人 | 各鼻腔2噴霧 | 1日1回 | 110 µμg |
小児 | 各鼻腔1噴霧 | 1日1回 | 55 µμg |
※1噴霧あたり27.5 µμgのFFを含みます。
ポイント:毎日同じ時間に使用し、症状が落ち着いても自己判断で中止しないようにしましょう。
使用できない方(禁忌)
- 有効な抗菌薬が存在しない感染症や深在性真菌症のある方
- 本剤またはその成分に過敏症の既往歴がある方
飲み合わせに注意が必要な薬
- CYP3A4阻害薬(例:リトナビル、ケトコナゾール)
→ 併用すると血中濃度が上昇し、全身性ステロイド作用(クッシング様症状など)のリスクが高まるため、必ず医師に伝えてください。
副作用と発生頻度
分類 | 主な症状 | 発生頻度 |
---|---|---|
鼻局所 | 鼻出血、刺激感、乾燥感 | 0.2〜7% |
全身 | 血中コルチゾール減少、白血球増加 | ~2.5% |
重大 | アナフィラキシー反応 | 頻度不明 |
※国内成人試験:副作用発現率 5.4%(16/294例)
※市販後調査:副作用発現率 0.6%(9/1,592例)
まとめ
- 1日1回でOK:朝1回の習慣化がおすすめ。忙しい方にも続けやすい。
- 即効+24時間持続:花粉やハウスダストが多い日でも朝から夜まで快適。
- 安全性は高いが過信は禁物:鼻血や声枯れなど異常を感じたらご相談ください。
- 費用面も安心:長期治療が必要な方にはジェネリックの選択肢もあります。
参考文献・出典
【PMDA 医薬品インタビューフォーム】
https://www.pmda.go.jp/(「アラミスト インタビューフォーム」で検索)
【KEGG DRUG データベース】
フルチカゾンフランカルボン酸エステル:D06315
https://www.genome.jp/kegg/drug/
【医中誌Web・PubMed】
「Fluticasone furoate nasal spray allergic rhinitis」などの検索語で臨床論文が多数
よくある質問(Q&A)
-
この薬(アラミスト)の同じ系統の薬と比べた強みは?
-
アラミストは、従来の「フルナーゼ(フルチカゾンプロピオン酸エステル)」と同系統のステロイド点鼻薬ですが、以下の点で優れています。
- 1日1回の投与で効果が持続(フルナーゼは1日2回)
- 受容体への結合力が高く、作用時間が長い
- 初日から効果を自覚しやすい
- 人間工学設計の横押しデバイスで使いやすさにも配慮
「忙しいけど鼻炎をしっかり抑えたい人」に特に向いています。
-
先発薬の発売年はいつ?
-
アラミスト(Allermist)は、
海外では、2007年に米国、2008年に欧州で承認されており、現在100カ国以上で使用されています。
日本では2009年4月に承認・発売されました。
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1か月使った場合の薬価と実際の費用は?
-
用量110μg(成人1日1回)の場合、30日分に相当する目安価格は以下の通りです。
製品名 規格 薬価 自己負担(3割負担) アラミスト先発品 120噴霧用 1,807円/キット 約540円/30日分 後発品(例:フルチカゾン「ニットー」) 同上 約950円/キット 約285円/30日分 ※自己負担額は概算であり、診察料や処方料は含まれていません。
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効果はどれくらいで出て、どのくらい続くの?
-
効果発現:使用初日から
持続時間:24時間
特に季節性アレルギー性鼻炎では、「1日目に症状が軽くなった」と感じる方が多く、忙しい朝に1回使えばその日の夜まで快適さが続くのが特長です。
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妊娠中でも使える?注意点は?
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妊娠中の使用は可能ですが、使用する際は以下の点に注意してください。
- 医師が**「治療上の利益が危険性を上回る」と判断した場合に限る**
- 自己判断では使用せず医師にご相談ください。
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授乳中に使っても大丈夫?
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授乳中に使用する場合は、母乳育児のメリットと治療の必要性を医師が評価して判断されます。
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子どもには使える?何歳から?注意点は?
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アラミストは6歳以上の小児に適応があります。
- 1回各鼻腔に1噴霧/日(55µμg)
- 2歳未満には使用実績なし
小児でも安全性は確認されていますが、使い方の指導は保護者がしっかり行いましょう。
