デザレックスってどんな薬?花粉症やじんましんに使う抗アレルギー薬を解説

デザレックスってどんな薬?
花粉症やじんましんに使う抗アレルギー薬を解説

かゆみどめで『デザレックス』を使っています。

アレルギーの薬で1日1回タイプのお薬です。

2016年に発売され、昔からあるクラリチンという薬を改良した薬です。
1日1回で効果が続きます。

デザレックスはオンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

デザレックスの特徴

アレルギーの原因をしっかり抑える
アレルギー症状の元となる「ヒスタミン」を強力にブロックし、症状の悪化を防ぎます。

1日1回の服用で24時間効果
朝でも夜でも、好きな時間に服用でき、1日1回で十分効果が続きます。

眠気が少ない
運転シミュレーター試験などで、眠気は偽薬(プラセボ)とほとんど同じという結果でした。

小児は12歳以上が対象
12歳未満の日本人での使用実績はなく、対象は中学生以上からです。

⚠️ 肝臓や腎臓に持病がある方は注意
重い肝臓・腎臓疾患があると薬の成分が体内にたまりやすくなり、副作用のリスクが高まります。


効能・効果(どんな症状に使うか)

  • アレルギー性鼻炎(花粉症など、季節性・通年性)
  • 蕁麻疹(慢性的なものを含む)
  • 湿疹や皮膚炎など、皮膚のかゆみを伴う症状

有効性を示す試験データ(国内臨床試験より)

対象疾患試験デザイン/対象人数評価項目結果
季節性アレルギー性鼻炎二重盲検/223人鼻の4症状スコア(2週間平均)デザレックス:−1.40 vs プラセボ:−0.60(p<0.001)
慢性蕁麻疹二重盲検/80人かゆみ+発疹スコア(2週後)−3.19 vs −2.07(p<0.001)
湿疹・皮膚炎/皮膚そう痒症長期投与/94人かゆみスコア(2週後)平均−1.83

※副作用の頻度はすべての試験で10%未満とされ、安全性も確認されています。


用法・用量

  • 12歳以上の小児および成人:1回5mgを1日1回内服します。

食事の影響

  • 脂っこい食事の後でも大きな影響はありません
    (※食後でも通常通り服用できます)

効果が弱いと感じたら

  • そのまま飲み続けず、医師に相談しましょう。

使用できない方(禁忌)

  • デスロラタジン、またはロラタジンで過去にアレルギーを起こしたことがある方

飲み合わせに注意が必要な薬

併用薬働き(体内の薬の動きに関わる)血中濃度の変化
エリスロマイシン薬の分解を遅らせる(CYP3A4を邪魔)約1.2倍に上昇(副作用報告なし)
ケトコナゾール(内服)分解を強く妨げる約1.3〜1.6倍に上昇
フルオキセチン別の分解経路(CYP2D6)を邪魔軽度の上昇
シメチジン2つの分解経路に影響軽度の変化

※ケトコナゾールのシャンプーなど外用薬は体内にほとんど吸収されないため、通常は心配いりません。


副作用と発生頻度

■ 重大な副作用(頻度不明)

  • ショック/アナフィラキシー(血圧低下・呼吸困難など)
  • けいれん、てんかん発作
  • 肝機能障害・黄疸(AST/ALTなどの肝酵素が異常になる)

■ よくある副作用(2%未満)

  • 眠気、頭痛、動悸、口の渇き、発疹、だるさ など

※異常を感じたら自己判断でやめず、必ず医師に相談してください。


まとめ

デザレックスは次のような特徴を持つ薬です:

  • 眠くなりにくい
  • 1日1回で長く効く
  • 鼻水やかゆみなどのアレルギー症状をしっかり抑える

こんな方におすすめです:

  • 日中の仕事や勉強に集中したい
  • 眠くなりにくい薬を探している
  • 花粉症やじんましんで毎日つらい

ただし、

  • 12歳未満には使えない
  • 肝臓や腎臓に病気のある方は注意が必要
  • まれに重大な副作用もある

ため、医師の指示に従い、自己判断せず使うことが大切です。切です。


オンライン診療のご案内

当院(梅田北オンライン診療クリニック)では、オンラインで症状や既往歴を確認しながら、
最適なお薬を提案しています。

「かゆみ」「鼻水」でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

参考文献・出典

医薬品インタビューフォーム(デザレックス)

添付文書(JAPIC、日本製薬団体連合会)

KEGG DRUG:Desloratadine(D03693)

日本アレルギー学会のガイドライン(鼻炎・蕁麻疹領域)

よくある質問(Q&A)


デザレックスとはどんな薬ですか?

デザレックスは、第二世代の非鎮静性抗ヒスタミン薬です。くしゃみ、鼻水、かゆみなどのアレルギー症状に使われ、眠気が出にくく、1日1回で効果が持続するのが特徴です。
有効成分はデスロラタジンで、ロラタジンの主要活性代謝物として開発されました。

同じ系統(抗ヒスタミン薬)の中で、デザレックスの強みは何ですか?

ヒスタミンの働きを強くおさえる効果が確認されています(試験結果より)

持続性が高く、1日1回でOK

眠気が非常に少ない:運転・仕事・学習への影響が少ないとされる

食事の影響をほとんど受けない

多くの抗ヒスタミン薬と比べて、肝代謝酵素阻害の影響が少ない

先発薬はいつ発売されたのですか?

デザレックスは欧州で2001年1月に承認され、日本では2016年9月に「アレルギー性鼻炎」「蕁麻疹」「皮膚疾患に伴うかゆみ」の効能で承認・発売されました。

デザレックスの薬価はいくら?30日分だといくら?

デザレックス錠5mgは1錠38.7円(2024年5月時点)。
1日1錠を30日間服用すると、

実際の自己負担額(3割負担の場合):約350円前後

薬価ベース:1,161円

どのくらいで効いて、どのくらい効果が続きますか?

作用発現時間:服用後1〜3時間以内に血中濃度がピークに

持続時間24時間効果が続くため、1日1回の服用でOK

半減期(t1/2)は約20時間前後で、安定した血中濃度を保ちます

妊娠中にデザレックスは使えますか?

推奨されません。
動物試験で催奇形性は確認されていませんが、胎児への移行が報告されているため、妊娠中または妊娠の可能性がある場合は、医師と相談のうえ使用可否を判断してください。

当院では別のお薬を処方いたします。

授乳中に服用しても大丈夫ですか?

注意が必要です。
ロラタジンの臨床試験では、母乳中にデスロラタジンが移行することが確認されています。
そのため、治療上の必要性と授乳の利点を比較して、授乳を続けるか中止するかを医師と相談してください。

当院では別のお薬を処方いたします。

子どもに使えますか?年齢制限はありますか?

デザレックスは12歳以上の小児から使用可能です。
12歳未満の日本人小児における安全性・有効性の臨床試験は実施されていません。そのため、小児への使用は年齢に注意して行う必要があります。

当院では別のお薬を処方いたします。