花粉症やじんましんに効く!エバステルの特徴と薬の選び方ガイド
花粉症やじんましんに効く!
エバステルの特徴と薬の選び方ガイド

蕁麻疹で『エバスチン』を使っています。

エバスチンは1日1回タイプのお薬です。
蕁麻疹の治療などよく処方される薬ですが、小児の適応はありません。
エバスチンはオンライン診療で処方可能です。
この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。
エバステルとは?
エバステルは、アレルギーによる鼻水や皮膚のかゆみを抑える「持続性の抗ヒスタミン薬(H1受容体拮抗薬)」です。
主成分のエバスチンは、体内で**活性代謝物「カレバスチン」**に変化し、アレルギー症状を抑える効果を発揮します。
エバステルの特徴
- 1日1回の服用で効果が持続
- 眠気が出にくい第2世代抗ヒスタミン薬
- 水なしで服用できるOD錠(口腔内崩壊錠)あり
- ジェネリック医薬品もあり、費用を抑えやすい
効能・効果(保険適応)
エバステルは、以下のアレルギー性疾患に保険適応があります。
- 蕁麻疹
- 湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症
- アレルギー性鼻炎(通年性・季節性)
有効性(国内臨床試験データ)
対象疾患 | 改善率 |
---|---|
慢性じん麻疹 | 75%(277/369例) |
湿疹・皮膚炎、痒疹など | 71%(188/264例) |
通年性アレルギー性鼻炎 | 54%(137/253例) |
スギ花粉症(季節性) | 50%(24/48例) |
用法・用量
- 通常:1日1回 5〜10mgを経口投与
- 高齢者:5mgから開始し、体調に応じて調整
- OD錠:水なしでの服用も可能(口腔内で崩壊)
使用できない方(禁忌)
- エバスチンまたは添加物にアレルギーのある方
飲み合わせに注意が必要な薬
エバステルはCYP3A4・CYP2J2で代謝されるため、以下の薬剤との併用に注意が必要です。
薬剤名 | 影響 |
---|---|
エリスロマイシン | 血中濃度が約2倍に上昇 |
イトラコナゾール | 血中濃度が上昇 |
リファンピシン | 血中濃度が低下 |
副作用
■ 重大な副作用(頻度不明)
- ショック・アナフィラキシー
- 肝機能障害・黄疸
■ その他の副作用
頻度 | 主な症状 |
---|---|
1%以上 | 眠気、倦怠感、口渇 |
0.1〜1%未満 | 胃部不快感、鼻・口腔内乾燥、めまい、頭痛など |
頻度不明 | 発疹、動悸、黄疸、月経異常、味覚異常 など |
まとめ
エバステルは、眠気が少なく1日1回の服用で効果が持続する抗ヒスタミン薬です。
アレルギー性鼻炎や蕁麻疹、皮膚のかゆみでお悩みの方にとって、日常生活の質を高める手助けになります。
さらに、ジェネリック医薬品も充実しており、経済的な選択肢も広がっています。
気になる方は、ぜひ医師や薬剤師に相談してみましょう。
参考文献・出典
医薬品医療機器総合機構(PMDA):「添付文書・インタビューフォーム」
KEGG DRUG(エバスチン:D01478)
医中誌WebやPubMedなどにおける「Ebastine」に関する臨床試験や薬物動態論文
よくある質問(Q&A)
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エバステルは他の抗ヒスタミン薬と比べてどんな強みがありますか?
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エバステルの主な強みは以下の通りです:
水なしで服用できるOD錠(口腔内崩壊錠)もあり、高齢者や服薬が苦手な方にも使いやすい。
1日1回の服用で効果が持続するため、飲み忘れが少なく継続しやすい。
眠気が出にくい第2世代抗ヒスタミン薬に分類され、日中の活動に支障をきたしにくい。
有効成分エバスチンは体内で活性代謝物カレバスチンに変わり作用するため、効果が安定して長く続く。
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エバステルの先発品はいつ発売されましたか?
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エバステルは1996年に住友ファーマより先発品として承認・販売されました。
その後、2005年には**OD錠(口腔内崩壊錠)**が追加承認され、同年7月から販売されています。
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1か月分の処方時にかかる薬価と実際の目安価格(自己負担額)は?
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エバステルの薬価と、30日分処方時のおおよその負担額(3割負担の例)は以下の通りです。
製品名 薬価(1錠) 30日分薬価 自己負担額(3割) エバステルOD錠5mg(先発) 33.8円 約1,014円 約304円 エバステルOD錠10mg(先発) 43.4円 約1,302円 約391円 エバスチンOD錠10mg「サワイ」(後発) 21.9円 約657円 約197円 ※実際の支払額は薬局や処方内容により前後する可能性があります。
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エバステルは飲んでからどれくらいで効きますか?効果はどのくらい持続しますか?
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作用発現時間:経口投与後、約1時間ほどで活性代謝物(カレバスチン)が血中に現れ始めます。
効果持続時間:活性代謝物の半減期は約18時間と長く、1日1回の服用で十分な効果が持続します。
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妊娠中にエバステルを使用しても大丈夫ですか?
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妊娠中の使用は、治療上の有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合に限り使用可能とされています。
動物実験などでの明確な催奇形性は報告されていないものの、慎重な判断が必要です。
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授乳中にエバステルを使ってもいいですか?
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エバステルは動物実験(ラット)で乳汁中への移行が確認されています。
そのため、授乳中の方が使用する際は「授乳を中止する」または「授乳を継続しつつ薬の使用を控える」など、医師と相談の上で使用を検討する必要があります。
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子どもにエバステルは使えますか?
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エバステルは小児を対象とした臨床試験が実施されていないため、基本的には慎重に扱うべき薬です。
安全性が十分に確認されていないため、医師の明確な判断がある場合に限って使用されることがあります。
