花粉症や目のかゆみに使うアレジオン3タイプの違いとは?

花粉症や目のかゆみに使うアレジオン|
3タイプの違いとは?

目のかゆみで『アレジオン』を使っています。

目の下に塗るタイプも最近発売されました。

しかし、値段が高いので

昔からあるアレジオン点眼液0.05%もおススメです。

アレジオン点眼はオンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

アレジオン点眼液0.05%とは

特徴

  • 2013年発売の基本剤形。
  • **1日4回(朝・昼・夕方・就寝前)**の点眼で、1日を通した症状コントロールを目指す。
  • 小児(12歳以上)にも使用可能。

効能・効果

  • アレルギー性結膜炎(花粉症・ハウスダストなど)による
    眼のかゆみ(眼そう痒感)・結膜充血の改善

有効性

  • 国内第Ⅲ相CAC試験で、プラセボ点眼と比較して有意な改善効果を示した。
  • 8週間の長期環境試験では、症状スコアが2.8→0.6へと大きく改善。

用法・用量

  • 通常 1回1滴、1日4回(朝・昼・夕方・就寝前)点眼。
  • 他の点眼薬と併用する場合は5分以上の間隔を空ける。

禁忌(使用できない方)

  • 本剤の成分に過敏症の既往がある方

飲み合わせ・併用時の注意

  • 重大な薬物相互作用の報告はなし。
  • 他の抗ヒスタミン薬や抗アレルギー点眼薬との重複投与には注意し、医師へ相談

副作用と頻度

頻度主な副作用例
1〜5%未満眼刺激
0.1〜1%未満異物感、羞明
頻度不明眼痛、流涙、結膜充血、眼脂など

アレジオンLX点眼液0.1%とは

特徴

  • 2019年発売の高濃度タイプ
  • **1日2回(朝・夕)**の点眼で、日中の点眼忘れを防げる
  • 忙しい方や就学児にも配慮した設計

効能・効果

  • アレルギー性結膜炎に伴う眼症状の緩和

有効性

  • 第Ⅲ相CAC試験で、0.05%点眼(1日4回)に対して非劣性を確認
  • 長期投与試験(8週間)でも有効性と安全性が維持

用法・用量

  • 通常 1回1滴、1日2回(朝・夕)

禁忌

  • 成分に過敏症の既往がある方

飲み合わせ・併用時の注意

  • 特に重大な報告はなし
  • 他の点眼薬と併用する場合は5分以上の間隔を取る

副作用と頻度

  • 臨床試験(189例)での副作用:
    **結膜充血:1例(0.5%)**のみ

アレジオン眼瞼クリーム0.5%とは

特徴

  • 2024年承認、世界初の「塗る」アレルギー性結膜炎治療薬
  • 1日1回、上下眼瞼に塗るだけで有効成分が結膜に移行
  • 目薬が苦手な方、高齢者、小児にも使いやすい

効能・効果

  • アレルギー性結膜炎による
    眼のかゆみ・結膜充血の改善

有効性

  • 第Ⅲ相CAC試験で、プラセボクリームに対し有意な抑制効果(p<0.0001)
  • 1日1回×8週間の長期試験でも安全性・有効性が確認済み

用法・用量

  • 通常、適量を1日1回上下眼瞼に塗布
  • 塗布後は手を洗うこと、眼球へ直接塗布しないよう注意

禁忌

  • 成分に過敏症の既往がある方
  • 眼瞼に感染症や損傷がある場合は医師へ相談

飲み合わせ・併用時の注意

  • 重大な相互作用は確認されていない
  • 他の眼瞼外用剤と併用する際は重ね塗りのタイミングに注意

副作用と頻度

頻度主な副作用例
0.1〜5%未満眼瞼そう痒症、眼瞼紅斑

まとめ ― あなたに合う剤形の選び方

製剤投与回数向いている方・場面
0.05% 点眼液1日4回点眼点眼に慣れている/細かく自己管理できる方
0.1% LX点眼液1日2回点眼忙しい方/日中の点眼が難しい/点眼回数を減らしたい
0.5% 眼瞼クリーム1日1回塗布点眼が苦手な方/高齢者や小児/コンタクト使用者など

含め、定期的に主治医と相談することが大切です。


参考文献・出典

「アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン(第3版)」(日本眼科学会雑誌)

医薬品インタビューフォーム(参天製薬発行)

医薬品添付文書(PMDA・JAPIC公開)

PubMed:Epinastine Hydrochloride に関する国際論文

KEGG DRUG:D01713(エピナスチン塩酸塩の薬理情報)

よくある質問(Q&A)


アレジオンはどんな症状に効く薬ですか?

アレジオンは、アレルギー性結膜炎にともなう目のかゆみ(眼そう痒感)や結膜の赤み(結膜充血)を抑える薬です。
花粉症やハウスダストによる目の症状に広く用いられています。

同じ系統の他の抗アレルギー薬と比べたときのアレジオンの強みは?

アレジオンの強みは以下の点です:

点眼が難しい方への選択肢として、塗るタイプの眼瞼クリームを世界で初めて実用化(2024年)

**1日2回点眼(LX)や1日1回塗布(眼瞼クリーム)**など、患者のライフスタイルに合わせた投与設計が可能

抗ヒスタミン作用に加えて、メディエーター遊離抑制作用を併せ持ち、ダブルの抗アレルギー効果を発揮

先発薬の発売年はいつですか?

アレジオン点眼液0.05%:2013年11月発売

アレジオンLX点眼液0.1%:2019年11月発売

アレジオン眼瞼クリーム0.5%:2024年3月承認・発売。

1か月(30日)分の薬価・実際の目安価格は?

製剤薬価(単価)30日分の薬価目安自己負担3割の目安
アレジオン点眼液0.05%200.2円/mL約1,201円 ※1約360円前後
アレジオンLX点眼液0.1%493円/mL約2,958円 ※2約890円前後
アレジオン眼瞼クリーム0.5%1,686.7円/g約5,060円 ※3約1,520円前後

※1:5mLボトルを月1本使用
※2:5mLボトルを月1本使用
※3:1gチューブを月3本程度使用想定(1日1回塗布)

妊娠中でも使える薬ですか?

妊娠中の使用は「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に限り使用」とされています。

妊娠初期を含めて、自己判断での使用は避け、必ず医師と相談してください。

授乳中でも使えますか?

添付文書には授乳中の使用に関する明確な記載はありませんが、全身移行性は極めて低いため、医師判断で使用されることが多いです。

眼瞼クリームの場合も、眼球に触れないよう適切に塗布すれば全身への影響はほぼないと考えられています。

子どもでも使える薬ですか?

点眼液(0.05%・0.1%)は12歳以上が対象です。

眼瞼クリームに関しても12歳未満での使用データはなく、慎重な対応が求められます。

ただし、医師の判断で処方されることもあります。就学児など日中の点眼が難しい場合に、1日2回または1回の製剤が選ばれることがあります。

効果はどれくらいで出て、どれくらい持続しますか?

点眼後の効果発現はおおむね30分以内とされ、数時間持続します。

特にLX(0.1%)や眼瞼クリーム(0.5%)は、1日2回・1回の使用でも終日効果を保てるよう設計されています。

花粉飛散が始まる前の予防的使用も有効とされています。