咳が止まらないときに処方されるメジコンってどんな薬?効果や副作用を解説
咳が止まらないときに処方されるメジコンってどんな薬?
効果や副作用を解説

かぜで咳が出るので『メジコン』を処方されました。

咳止めの中でも一番処方される薬の一つです。依存性もありません。
メジコンはオンライン診療で処方可能です。
この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。
咳止め・去痰薬の全体マップ
咳止め・去痰薬は「どこに効くか」で系統が分かれます。それぞれ強さ・眠気・便秘リスクが違うので、症状と体質で使い分けます。
| 分類 | 代表薬 | 特徴 |
|---|---|---|
| 中枢性・麻薬性 | リン酸コデイン・ジヒドロコデイン | 強力・呼吸抑制・依存性・便秘 |
| 中枢性・非麻薬性 | メジコン・アスベリン・フスタゾール | 麻薬性より穏やか |
| 中枢+末梢性・非麻薬性 | レスプレン・フスコデ配合 | 咳と痰の両方に |
| 気管支拡張系 | リン酸ジプロフィリン等 | |
| 去痰薬(気道分泌調整) | ムコダイン・ムコソルバン・ビソルボン | 痰そのものを排出しやすく |
| 漢方(乾いた咳) | 麦門冬湯 | 喉の乾燥・こみ上げ咳 |
| 漢方(水鼻・咳) | 小青竜湯 | 花粉症・冷え型 |
| 漢方(熱型咳) | 麻杏甘石湯 | 喘鳴・乾咳 |
本記事の メジコン(デキストロメトルファン) は 中枢性・非麻薬性 に位置します。咳中枢を穏やかに抑えるタイプ。乾いた咳・成人の咳止めの定番。
こんな咳は別対応
- 3週間以上続く咳は慢性咳嗽として原因検索を(喘息・COPD・逆流性食道炎・後鼻漏・薬剤性等)
- 血痰・体重減少・寝汗:結核・肺がんの除外必要
- 喘鳴・息切れ:気管支喘息・心不全の可能性
- ACE阻害薬(レニベース等)による空咳:薬剤変更を主治医と
- 感冒後咳嗽(風邪後の残る乾いた咳):麦門冬湯が第一選択
鎮咳薬の歴史ざっくり
| 年代 | 出来事 |
|---|---|
| 19世紀後半 | アヘン由来のコデインが咳止めとして普及——ただし呼吸抑制・依存性の問題 |
| 1950年代 | 非麻薬性の咳止め(デキストロメトルファン=メジコン)が海外で開発 |
| 1959年 | 日本でアスベリン(チペピジン)が発売——小児科でも使える定番に |
| 1970年代 | 日本でレスプレン(エプラジノン)など「中枢+末梢のダブル作用」型が登場 |
| 2000年代〜 | 小児のコデイン使用制限(呼吸抑制事例)を経て、非麻薬性中心の時代に |
現代の日本では、麻薬性コデインは大人・短期に限定され、日常的な咳止めは非麻薬性が主流です。
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メジコンとは
メジコンは、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を主成分とする咳止め(鎮咳薬)です。
- 1950年代に開発された薬で、「非麻薬性のせき止め」として広く使用されています
- 習慣性や依存性がなく、強力な鎮咳作用を持っています
- コデイン(麻薬系鎮咳薬)と違って、中枢神経への影響が少ないのが特徴です
処方薬の種類(2024年現在)
| 製品 | 内容 |
|---|---|
| 【先発品】 | シオノギファーマ:錠剤15mg、散剤10% |
| 【ジェネリック】 | ニプロ、鶴原製薬、東和薬品など |
メジコンの特徴まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作用機序 | 延髄の「咳中枢」に直接作用し、咳反射をおさえます |
| 鎮咳力 | コデインと同程度の効果(臨床試験で確認済み) |
| 薬価(例) | 錠剤15mg:8.6円/錠、散剤10%:20.8円/g |
| 依存性 | なし(非麻薬性) |
| 剤形 | 錠剤/散剤(小児・高齢者にも使いやすい) |
| 保険区分 | 錠剤:一般処方、散剤:劇薬(取扱い注意) |
効能・効果
次のような咳症状の抑制に使われます:
- 風邪(感冒)
- 急性・慢性気管支炎
- 肺炎や気管支拡張症などの呼吸器疾患
- 気管支造影や気管支鏡検査時の咳の抑制
有効性(臨床試験データ)
✅ 国内1,289例での有効率は 81.3%
| 疾患 | 有効率 |
|---|---|
| 感冒(かぜ) | 86.3% |
| 慢性気管支炎 | 69.8% |
| 気管支拡張症 | 64.0% |
| 肺結核 | 79.3% |
| 上気道炎 | 97.3% |
| その他 | おおむね70〜80%台 |
さらに、コデインとの比較試験でも、同等の咳止め効果があると確認されています。
用法・用量(成人)
- 1回15〜30mgを、1日1〜4回に分けて服用
- 症状や年齢によって増減されます
- 錠剤は水で服用、散剤は水またはぬるま湯に溶かして服用
使用できない方(禁忌)
以下の方は、使用できません:
- 本剤の成分にアレルギーのある方
注意が必要な方
以下に当てはまる場合は、医師と相談の上で慎重に使用します。
- 妊婦・授乳中の方:必要性が高いと判断されたときのみ使用
- 高齢者:体の機能が弱くなっているため、減量などの配慮が必要
飲み合わせに注意が必要な薬
| 薬の種類 | リスク | 対応 |
|---|---|---|
| MAO-B阻害薬(セレギリンなど) | セロトニン症候群(発熱・けいれん・興奮) | 併用しない/中止後2週間以上空ける |
| SSRI(フルオキセチンなど) | セロトニン症候群のリスク | 症状出現時はすぐ受診 |
| CYP2D6阻害薬(キニジンなど) | メジコンの効果が強く出やすくなる | 用量調整や注意深い観察が必要 |
※市販の風邪薬などにも注意が必要です。必ず医師・薬剤師に相談してください。
副作用
✅ 重大な副作用(まれ)
- 呼吸抑制(0.1%未満)
- ショック・アナフィラキシー(頻度不明)
✅ その他の副作用(参考頻度)
| 症状 | 頻度の目安 |
|---|---|
| 眠気・めまい・頭痛 | 0.1〜5%未満 |
| 吐き気・便秘 | 0.1〜5%未満 |
| 不眠・口の渇き・腹痛など | 0.1%未満〜頻度不明 |
まとめ
- メジコンは、非麻薬性なのにコデインと同等の咳止め効果がある、安全性の高い薬です
- 標準的な成人の服用量は、1回15〜30mgを1日1〜4回
- 眠気が出ることがあるため、車の運転や危険作業は控えましょう
- 他の薬(特に抗うつ薬)との相互作用に注意が必要です
- 妊娠中・授乳中・高齢者では、使用の可否を医師とよく相談しましょう
咳が長引く、息苦しい、発疹が出たなどの症状があれば、自己判断せず早めに医療機関を受診してください。
不安な点があれば、医師・薬剤師にご相談ください。
参考文献・出典
医薬品インタビューフォーム(シオノギファーマ)
添付文書(PMDA、JAPICなど)
KEGGデータベース(D00848)
日本呼吸器学会ガイドライン
よくある質問(Q&A)
-
メジコンってどんな咳に効くの?市販薬との違いは?
-
メジコンは、風邪・気管支炎・肺炎などによるしつこい咳を抑える処方薬です。市販の咳止めと違い、医師の判断で適切な用量が調整されるため、効果や安全性の点で優れています。
-
メジコンはコデインなど他の咳止めと何が違うの?
-
コデインなどの麻薬性鎮咳薬と違い、メジコンは非麻薬性なので依存や習慣性の心配がありません。
二重盲検比較試験では、コデインと同等の咳止め効果が認められており、安全性の高さが大きな特長です。
-
メジコンの先発薬はいつ発売されたの?
-
メジコンの先発薬は、1973年に承認申請が行われ、1976年に再評価承認を受けています。
その後、2019年にシオノギ製薬からシオノギファーマへ製造販売承認が継承されました。
-
1か月(30日)処方されたときの薬価と自己負担額の目安は?
-
代表的な薬価(2023年時点)は以下の通りです:
- メジコン錠15mg:8.6円/錠
→ 30日分(1日3錠×30日=90錠)=774円
→ 自己負担(3割負担):約230円程度 - メジコン散10%:20.8円/g(※劇薬指定)
→ 1日1g×30日=624円
→ 自己負担(3割負担):約190円程度
※あくまで薬剤費の目安であり、調剤料や診察料は別途かかります。
- メジコン錠15mg:8.6円/錠
-
メジコンの効き目はどのくらいで出て、どれくらい続くの?
-
血中濃度データから見ると、服用後2〜3時間で効果発現し、作用の持続は4〜6時間程度とされています。
1日3〜4回の服用で咳をコントロールする設計です。
-
妊娠中でもメジコンは使える?
-
原則として、妊娠中は必要な場合に限って使用可能です。
「治療上のメリットがリスクを上回る」と医師が判断した場合に投与されます。使用する場合は、妊娠初期を避けて用量を調整するなど、慎重な管理が必要です。
-
授乳中にメジコンを飲んでも大丈夫?
-
授乳中に使う場合は、医師と相談したうえで授乳を一時的に中断するかどうかを検討します。
母乳中に薬が移行する可能性があり、赤ちゃんへの影響を最小限にするために対策をとることが大切です。
-
子どもにメジコンは使える?
-
メジコンは小児にも使われていますが、小児向けの臨床試験データは十分ではありません。
そのため、年齢や体重に応じた慎重な用量調整が必要で、必ず医師の処方に従って使いましょう。
-
メジコンを飲んでいるときに気をつける薬の飲み合わせは?
-
以下の薬との併用に注意が必要です:
- MAO-B阻害薬(セレギリンなど):セロトニン症候群のリスク
- SSRI(フルオキセチンなど):セロトニン作用が増強
- CYP2D6阻害薬(アミオダロンなど):副作用リスクが上昇
他に薬を服用している場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。
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この記事の監修者

- 梅田北オンライン診療クリニック 院長
-
【経歴】
産業医科大学 医学部医学科 卒業。済生会系病院での臨床研修・救急、総合診療勤務を経て、複数の企業で嘱託や専属産業医を歴任。
その後、産業医学・公衆衛生の専門性を活かし、「梅田北オンライン診療クリニック」を立ち上げる。
現在は京都大学大学院(社会健康医学系専攻)を修了し、働く人々の健康や医療アクセスの課題に向き合いながら、臨床と予防の両面から医療の新しい形を実践している。
【資格・所属】
日本産業衛生学会・社会医学系専門医・指導医/労働衛生コンサルタント(保健衛生)/公衆衛生修士(MPH)/産業医科大学産業医学ディプロマ/日本東洋医学会/JATEC・ACLS・AMLS修了 ほか
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