「寝る前に飲むと朝出る」便秘薬プルゼニド錠|効果・副作用・飲み方まとめ

「寝る前に飲むと朝出る」
便秘薬プルゼニド錠|
効果・副作用・飲み方まとめ

便秘で『プルゼニド錠』を処方されました。

古くからある便秘の錠剤ですね、就寝時に飲んで朝に効きます。

プルゼニド錠はオンライン診療で処方可能です。

この記事では、公的資料を参考に薬の特徴をわかりやすくお伝えします。

センノシド(プルゼニド錠)とは

**センノシド(プルゼニド錠12mg)は、植物「センナ」に由来する有効成分(センノシドA・B)を含む医療用の刺激性下剤(便秘薬)**です。

腸の動きを促進して排便を促すタイプで、就寝前に飲むと翌朝に効果が現れるのが特徴です。

もともと1961年に「プルゼニド錠」として発売され、現在はサンファーマ株式会社が製造・販売を行っています。


特徴:センノシドの3つのポイント

① 就寝前に服用 → 翌朝に効果

効果が現れるまで8〜10時間程度かかるため、夜寝る前に服用すると、朝の排便がスムーズになりやすい薬です。

② 植物由来の有効成分

腸内細菌の働きで**「レインアンスロン」**という成分に変化し、**大腸の蠕動運動(うごき)**を活性化します。

③ 腹痛などの副作用に注意

副作用の中では、腹痛の頻度が高めです。薬の刺激で腸が強く動くため、違和感が出る場合があります。


効能・効果

  • 便秘症の改善

とくに慢性便秘や排便困難な状態に対して用いられることが多く、医師の判断で処方されます。


有効性データ

国内臨床試験の結果(慢性便秘症・30例)

  • 有効率:96.7%(29/30例)
  • 軽度の腹痛を伴った副作用:2例のみ

非常に高い有効性が示されていますが、症状や体質により個人差があるため、医師の指導のもとで使用しましょう。


用法・用量

基本的な服用方法(成人)

  • 1日1回、就寝前に経口投与
  • 1回12〜24mg(プルゼニド錠で1〜2錠)

症状が強い場合は**最大48mg(4錠)**まで増量可能ですが、医師の判断が必要です。

注意点

  • 年齢や症状によって量を調整する必要があります。
  • 長期間服用すると、薬の効果が弱まり、依存につながる恐れがあるため、連用は避けるようにしましょう。

使用できない方(禁忌)

以下の条件に当てはまる場合は、センノシドの使用が禁忌とされています。

  • 本剤またはセンノシド製剤にアレルギーのある方
  • 急性腹症が疑われる方
  • 痙攣性便秘のある方
  • 重度の硬い便(硬結便)を伴う方
  • 電解質異常(特に低カリウム血症)のある方

いずれも、薬の作用によって症状が悪化するおそれがあるため、該当する場合は必ず医師に申告してください。


飲み合わせに注意が必要な薬

センノシドの副作用で下痢が起こると電解質バランスが乱れる可能性があります。

以下の薬と併用している場合は、特に注意が必要です。

  • 利尿剤(例:フロセミド)
  • 強心薬(例:ジゴキシン)

これらの薬は**電解質の変動(とくにカリウム)**に敏感なため、併用時には医師・薬剤師へ必ず相談しましょう。


副作用とその頻度

主な副作用(臨床試験より)

  • 全体の副作用発現率:15.0%(638例中96例)
  • よく見られる副作用:
    • 腹痛:11.9%
    • 下痢:1.1%
    • 腹鳴:0.8%
    • 悪心・嘔吐:0.8%

その他に報告されている副作用

  • 大腸メラノーシス(長期使用で腸の色素沈着)
  • 電解質異常(低カリウム血症・低ナトリウム血症)
  • 脱水・疲労感・肝機能異常・着色尿 など

症状が長引く場合や異常を感じた場合は、服用を中止し、すぐに医師に相談してください。


まとめ

センノシド(プルゼニド錠)は、植物由来の刺激性便秘薬として、多くの慢性便秘患者に用いられてきた実績のある薬です。
就寝前に服用して朝に効果を出すというリズムが取りやすく、しっかり効果を期待できます。

ただし、腹痛などの副作用が比較的多いため、自己判断での長期使用は避けることが重要です。
また、生活習慣(食事・運動・水分補給)の改善も合わせて行うことで、便秘の根本的な改善につながります。病がある場合は、必ず医師に相談

参考文献・出典

プルゼニド錠 添付文書(サンファーマ株式会社)
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/400287_2354003F2316_2_09

医療用医薬品インタビューフォーム

KEGG MEDICUS(医薬品の作用機序データベース)

よくある質問(Q&A)

他の便秘薬と比べて、センノシド(プルゼニド錠)の強みってなに?

センノシド(プルゼニド錠)の最大の強みは、「大腸を直接刺激する力が強く、効果が確実に期待できる」点です。
とくに就寝前に飲めば、8~10時間後に自然な排便を促してくれるのが特長です。

生薬由来の成分(センナ)から作られているため、体質的に合えば効果発現がはやく、便が長く溜まった人にも向いています。

センノシド(プルゼニド錠)はいつから使われているの?

プルゼニド錠は1961年11月に日本で発売されました。
古くからある便秘薬の一つで、医療現場でも長年使われてきた実績があります。
もともとはサンドファーマ社(現・ノバルティス社)が有効成分センノシドA・Bを抽出・開発しました。

センノシド錠の薬価はいくら?30日分ならどれくらい?

  • プルゼニド錠12mg(準先発品)の薬価は 1錠5.9円(2024年時点)
  • 後発品(センノシド錠12mg「セイコー」)は 1錠5.3円

【例:1日2錠 × 30日 = 60錠】の場合

区分総薬価自己負担額(3割負担)
プルゼニド錠354円約106円
センノシド後発品318円約95円

※薬局調剤料や処方料などは別途かかります。

妊娠中でもセンノシドは飲めるの?

基本的には慎重投与となっており、「治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ使用可能」です。

センノシドは腸の動きを活発にしますが、その影響で子宮収縮を誘発する可能性があるとされています。
このため、「流産や早産のリスク」を完全に否定できません。

授乳中にセンノシドを使っても大丈夫?

センノシドを単回投与した試験では、母乳中に移行した有効成分(センノシドA・B)は検出されなかったと報告されています。
しかし、授乳中の乳児に下痢が出たケースが2例あるため、慎重な判断が必要です。

使用する場合は、「授乳を一時中断するかどうか」も含めて、医師と相談して慎重に使用することが大切です。

子どもにもアローゼン顆粒は使えますか?

基本的に子どもに対する有効性・安全性の臨床試験は行われていません。